Microsoft Edge のパスワードマネージャーとパスキーが同期機能の展開がスタートしています。
パスキーは、パスワードを必要とせずにアプリやウェブサイトにサインインするための、より簡単で安全な方法として Microsoft Edge 以外のところでも広く利用されつつある機能です。
これがあれば、普段使用しているデスクトップパソコンにてパスワードレスで使用可能なサイトなどを、その他のデバイスでも使用可能になります。
今回は、Microsoft Edge におけるパスキーの活用について注目してみました。
【ワールドパスワードデー】
World Password Day (世界パスワードの日)は、毎年5月の第1木曜日に制定されたもの。より強力で安全なパスワードを作成し、パスワード管理のベストプラクティスを啓発することを目的とした日。
もとは 2013年に Intel Security (現McAfee) によって提唱されて、パスワードの重要性に対する意識を高め、より安全なオンライン環境を促進するために設けられました。
そんな2023年5月のワールドパスワードデーにて公開された Microsoft のブログが「How Microsoft can help you go passwordless this World Password Day」でした。
パスワードレスな世界への第一歩ってわけですね。当初は、ブログにもありますが、パスワードレス認証ソリューションとしてMicrosoft Authenticatorアプリ、Windows Hello for Business、FIDO2セキュリティキーといったものが取り上げられていました。
そしてその後もこの取り組みが進み、2024年10月に公開された「Passkeys on Windows: Authenticate seamlessly with passkey providers」にて「パスキー」への取り組みが公開、そしてその後 Windows Insider 向けに展開がスタートされました。
そして2025年11月「Microsoft Edge introduces passkey saving and syncing with Microsoft Password Manager」にて公開されたのが、Microsoft Edge でWindowsデバイス間で「パスキー(Passkeys)」の保存・同期が可能になったというものでした。Microsoft Edge 142 for Windows for Microsoft Accounts(MSA)で段階的に展開がスタートしたわけですね。
パスキーの詳細については長くなりそうなので別途取り上げさせていただきますが、
パスワード>PINコード>パスキー
という感じでセキュリティは高くなるわけで、モバイルデバイスなどで使用されている生体認証も含めるとそれぞれ以下の様な特徴があります。
| 項目 | パスワード | PINコード | パスキー(Passkey) | 生体認証(指紋・顔など) |
| 定義 | ユーザーが設定する文字列の秘密鍵 | デバイスごとに設定する短い数字列 | 公開鍵暗号方式に基づく認証情報(秘密鍵+公開鍵) | 身体的特徴を使った認証方式 |
| 保存場所 | サーバー側にハッシュ化して保存 | デバイス内のセキュア領域(TPMなど) | デバイス内のセキュア領域(TPMやセキュアエンクレーブ) | デバイス内のセキュア領域(テンプレート化) |
| 入力方法 | キーボードで入力 | 数字を入力 | 生体認証やPINなどで秘密鍵を解錠 | 指紋スキャン、顔認証、虹彩認証など |
| セキュリティ | 弱いパスワードは推測・漏洩のリスク大 | デバイス依存で漏洩リスクが低い | フィッシング耐性が高く、漏洩リスクが極めて低い | なりすましが困難で、利便性も高い |
| 利便性 | 覚える必要あり | 短くて覚えやすい | 覚える必要なし、ユーザー体験がスムーズ | 覚える必要なし、瞬時に認証可能 |
| 主な問題点 | 再利用・漏洩・フィッシングに弱い | デバイス紛失時のリスク | 対応サービスがまだ限定的、デバイス依存 | 誤認識・認識失敗、プライバシー懸念 |
色々課題はあるものの、従来から利用されていたパスワードよりは、より安心して利用できるわけですね。
生体認証+PINや、生体認証+パスキー、そして今回のパスキー+パスワードマネージャーといったように、複数のものを組み合わせて利用するケースが増えてきているようです。
【Microsoft Edge における認証の仕組み】
Windows のデバイス上で、Microsoft Edge を利用する場合には、
- Microsoft Password Manager:
Edge や Windows に組み込まれたパスワード管理機能。パスワードの保存・自動入力・漏洩チェックなどを提供。 - パスキー(Passkey)対応:
WebAuthn に基づく公開鍵認証方式。Edge はパスキーの保存・同期・自動入力に対応しており、Microsoft アカウントで複数デバイス間でも使える。 - 生体認証との連携:
Windows Hello(顔認証・指紋認証・PIN)と連携し、パスキーの秘密鍵を安全に解錠。ユーザーは「顔を見せるだけ」でログイン可能。
といったものが利用できるわけですが、
| 組み合わせ | 特徴 |
| パスワード+パスワードマネージャー | 従来型。利便性はあるが、パスワード自体の脆弱性は残る。 |
| パスキー+パスワードマネージャー | パスワードレスでフィッシング耐性が高く、秘密鍵はローカル保存。クラウド同期で複数デバイスでも使える。 |
| パスキー+生体認証(Windows Hello) | 最もスムーズで安全な体験。ユーザーは覚える必要がなく、なりすましも困難。 |
より安心して利用できるものへと推移していくわけですね。
企業などの個人情報やパスワードの漏洩事故も減らないし、個人の方のケースでも安易なパスワード設定、Phishingメールなどによってアカウントが乗っ取られしまうケースも相変わらず減りません。クレジットカードが勝手に利用されてしまったり、個人情報が盗まれてしまったり...
そんな事態を回避するためにも日頃からこうしたセキュリティについては、気を遣いたいですね。
<参照>
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