今回は、"Office for the web" の Word、Excel、PowerPoint といったアプリの、ファイルの保存、印刷について、各アプリ毎の違いを含めて確認してみました。
【"Office for the web"とは?】
まずは "Office for the web" について簡単にご紹介します。 "Office for the web" は、無料で利用可能な Web 版 Office になります。Microsoft アカウントさえあれば利用可能で、インターネット環境とブラウザさえあれば利用できます。
-- サブスクリプションの有無:
無料とは言え、Microsoft 365 のサブスクリプションを利用している人と全く同じというわけではありません。何が違うのか? 基本的には、無料版の Office for the web には、商用利用が認められておりません。
なので、Office for the web をお仕事で使用するには、商用利用が許可された Office 製品のサブスクリプションのライセンスが必要ということになります。そこは実際に使用する上では注意が必要です。
【ファイルの保存場所】
"Office for the web" の Word などのアプリのデータの保存先は、基本的には、OneDrive になります。当然ながら、無料のMicrosoft アカウントでは、 OneDrive の利用可能な容量は 5Gbに制限されていますのでじゃんじゃん保存するというわけにはいきませんので注意が必要です。サブスクリプションをご契約の方は、1Tbあるので、その点は安心してご利用いただけると思います。
なお、Box、Dropbox などのサードパーティ製のサービスで、Office for the web が利用できるものについては、それぞれのストーレッジから開かれたデータは、それぞれの場所に保存されます。
では個別にファイルの保存の流れについてみていきましょう....
--基本的には自動保存:
Office for the web の Word、Excel、PowerPoint といったアプリで作成されたデータは、すべて OneDrive などに自動保存されます。
ここが デスクトップ版 と異なるところです。参考までに上記の画像は、左がデスクトップ版。右が、Office for the web で、ファイルメニューをクリックした時のものです。Office for the web にも、自動保存とは言え "名前を付けて保存" はありますが、デスクトップ版の様に "上書き保存" はありません。
では個別に確認してみましょう。
-- Word for the web:
-保存-
メニューから、ファイル>名前を付けて保存 とクリックすると上記のような画面が表示されます。
名前を付けて保存:現在開いている文書とは別物としてコピーを保存するときに利用します
名前の変更:基本は自動保存なので、名前を変更していないと "文書1" といった仮の名前で自動保存されます。これを正しい名前に変更します
コピーのダウンロード:自分のPCに保存したい場合に利用します
PDFとしてダウンロード:PDF形式で自分のPCに保存したい場合に利用します
ODT形式でダウンロード:ODT形式で自分のPCに保存したい場合に利用します
繰り返しますが、データはすべて自動保存されるため、デスクトップ版の様に "保存" (上書き保存) はありません。
-エクスポート-
現在は、エクスポートでは、"Webページに変換" しかありませんが、英語版では、PowerPoint への変換機能がすでについていますので、いずれはそうした拡張機能も付くんでしょうね。
-印刷-
印刷をクリックすると、以前であれば一旦PDFに書き出されたものを印刷するというイメージでしたが、現在は、デスクトップ版の様にプリンターを指定して直接印刷に進めます。うまく印刷できない場合には、PDFファイルとして表示して、そこから印刷をかけることも可能です。もちろんプリンターのところを、"PDFとして保存" をクリックすれば、印刷の画面からも、PDFファイルとして保存することもできます。
-- Excel for the web:
-保存-
名前を付けて保存:現在開いている文書とは別物としてコピーを保存するときに利用します
名前の変更:基本は自動保存なので、名前を変更していないと "ブック1" といった仮の名前で自動保存されます。これを正しい名前に変更します
コピーのダウンロード:自分のPCに保存したい場合に利用します
ODS形式でダウンロード:ODS形式で自分のPCに保存したい場合に利用します
-印刷-
印刷では、やはり従来と異なり普通にプリンターを指定して印刷が可能になります。
Excelの場合、Wordの様にPDF形式に保存する機能が、保存メニューにはありませんが、印刷の際に、プリンター名を "PDFとして保存" にすることで、PDFファイルとして書き出して保存することも可能です。
-- PowerPoint for the web:
-保存-
名前を付けて保存:現在開いている文書とは別物としてコピーを保存するときに利用します
名前の変更:基本は自動保存なので、名前を変更していないと "文書1" といった仮の名前で自動保存されます。これを正しい名前に変更します
コピーのダウンロード:自分のPCに保存したい場合に利用します
PDFとしてダウンロード:PDF形式で自分のPCに保存したい場合に利用します
ODP形式でダウンロード:ODP形式で自分のPCに保存したい場合に利用します
画像としてダウンロード:スライドをJPEG画像としてファイルに保存する際に利用します
-印刷-
フルページサイズのスライドを印刷:印刷する際には、他のアプリ同様にこちらから行いますが、普通にプリンターに出力できます
ノートページを印刷:スライドとノートを1ページとして印刷します
配布資料を印刷:配布資料(3スライド/ページ)で印刷します
さすがにデスクトップ版の様に動画データとして書き出したりする機能はありません。
以上、Office for the web の中で、Word、Excel、PowerPoint についてみてきましたが、ぜひ上手にご活用ください。
<参照>