さて以前に Microsoft 365 Copilot の機能追加がやまない件についてご紹介しましたが、今回は、10月に公開された Microsoft 365 Copilot に追加された「Researcher」について取り上げてみました。
「Researcher」は、複雑な調査や情報収集を効率化するための専門の新エージェント。さてそこにはどんな活用法があるのか?確認してみました。
【エージェントとは?】
まずは改めて「エージェント」についてからご紹介していくことにしましょう。
Microsoft 365 Copilotを起動すると上記のような画面が表示されます。通常の Microsoft Copilot 同様に、Copilot Chat を利用するための画面が表示されます。
そして「エージェント」については、「エージェントを探す」をクリックすると、利用可能なエージェントが表示されます。
「エージェント」は、Micorosoft Copilot を活用して様々なカテゴリにおいて、より専門的な情報収集などに使用するAIアシスタントになります。なので、今回追加された「Resarcher」以外にも様々なものがあります。
「その他のエージェント」も含めると色々あることがおわかりいただけるでしょう。それぞれが専門のエージェントとして、Copilotを活用するためにアシストしてくれる頼りになるエージェントなわけです。
【新たに追加された「Researcher」とは?】
「Researcher」は、Microosft 365 Copilot の画面で言うと「リサーチツール」になります。
Microsoft 365 Copilot を起動すると、左ペインに「リサーチツール」とありますので、こちらをクリックするとプロンプトの入力画面が表示されます。
まずは Copilot にこの機能について、整理して貰いました。
※ Researcher エージェントの概要
| 項目 | 内容 |
| 目的 | 多段階の調査・分析を支援し、信頼性の高いレポートを生成 |
| 情報源 | 社内データ(メール・会議・ファイル)+Web情報(ニュース・論文など) |
| 出力形式 | 引用付きレポート(見出し・箇条書き・グラフなどを含む) |
| 強み | 深い推論・構造化された応答・ソースの明示 |
| 活用例 | 市場調査、競合分析、戦略立案、文献レビューなど |
| 他のCopilotとの違い | 標準Copilotよりも処理時間は長いが、分析の質が高い |
| 表示場所 | Microsoft 365 Copilot アプリの「エージェント」チャット内に登場 |
| 推奨使い方 | 明確な質問+検索範囲の指定で、より精度の高いレポートが得られる |
そしてさらに今回公開されていた「Introducing Researcher with Computer Use in Microsoft 365 Copilot」について Copilot は、「Researcher」についてのブログの内容を以下のように整理してくれました。
※ Researcher with Computer Use:概要と進化ポイント
| 項目 | 内容 |
| 目的 | より深い調査・分析をAIが自動で実行できるようにする |
| 新機能 | 仮想コンピュータを使って、Webサイトを実際に操作(クリック・入力・ログインなど) |
| 情報源 | 公開・認証付き・インタラクティブなWebコンテンツ+社内データ(会議・ファイル・チャット) |
| 出力形式 | プレゼン資料、スプレッドシート、コード付きアプリなどの成果物を生成 |
| 実行環境 | Windows 365上の仮想マシン(Visual Browser、Terminal、Microsoft Graphを活用) |
| 活用例 | 顧客企業の調査、業界トレンド分析、有料レポートの要約、プレゼン作成など |
| セキュリティ | 完全隔離環境+認証情報は保存されず、操作は監査ログに記録 |
| 管理機能 | 管理者が利用者・アクセス可能なWebサイト・社内データの範囲を制御可能 |
| 利用条件 | Microsoft 365 Copilotライセンス+Frontierプログラム参加(2025年11月時点) |
| 制約 | 現時点では英語のみ対応、段階的に展開予定 |
Microosft 365 Copilot の画面上には、
- プロジェクトの更新
- トピックレポート
- 顧客概要
- 市場分析
- 会議準備
- 状態トラッカー
といったプロンプトの事例が表示されていますね。
試しに「市場分析」何て言うテーマをクリックすると、プロンプトの入力欄には「〜包括的な市場分析をします」と表示され進むと、その質問の意図について質問してきました...
引き続き「競合他社のAIと比較した場合の市場シェアを分析してください」なんて入れてみました。さすがに非常に様々な情報を照合するんでしょうけど、生成中の文言を見ていると、AWSはどうだ?とか、Google の Gemini は市場規模が〜%だ... といった文言が、変わる変わる表示されつつ分析がスタートします。
わずか「Microosft のAI事業に関しての包括的な市場シェア分析を構築します。」「競合他社のAIと比較した場合の市場シェアを分析してください」だけのプロンプトで、
- MicrosoftのAI事業:競合他社との市場シェア比較(2025年)
- 市場シェアの現状(2025年)
- 企業別の比較分析
- 企業向け (B2B) vs 消費者向け (B2C) のAIサービス展開
- 競争の展望
といった情報を整理してくれて、
上記にもあるように最後には、Wordデータとしてダウンロードまでできるようになります。そしてWordデータをダウンロードしてみると、Word for the web が起動し、リサーチの内容の他、要約まで用意してくれます。
これだけのことを、これまでであればどうやってプロンプトを入力したらでてくるんだろう?と思うと、専門のエージェントがいるからこそのもので、こんな感じで簡単にできてしまうのには驚きでしかありませんね。
Microsoft 365 の「Researcher」という強力なツール。是非一度ご使用になってみてください。
<参照>
























