US時間4月30日「KB5083631」がリリースされました。
このプログラムはDリリースと呼ばれるもので、ここで提供される機能は、次回5月以降の更新にて提供されるものがプレビュー版として一部のユーザーに展開されるもの。Windows Update のところで、「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」がONになっていれば到着するものです。
なので Update が来ない人も当然いらっしゃるでしょうし、また慌ててインストールしないといけないものでもないのであえてOFFのままでも特別問題ありません。
【段階的なロールアウトと通常のロールアウト】
さて今回提供された更新プログラム。その更新内容についてサクッと簡単にご紹介しておきます。
Windows 11 25H2 / 24H2 向けのセキュリティ以外のプレビュー更新となります。AI 機能、エクスプローラー、入力、タスクバー、ドライバー、ストレージなど 幅広い領域で改善と新機能追加 が行われています。
今回の更新プログラムには、
- 段階的なロールアウト
- 通常のロールアウト
の2つが含まれています。ただし配信のタイミングがデバイスによって異なるだけで、どの機能が段階的に展開されるもので、どの機能が通常のロールアウトか?と機能的に区分けされているものではないようです。
そのハイライトになる大きな機能について、Copilot に整理してもらいました。
-- ハイライト(大きな新機能)
- Xbox モード(新機能)
- Windows PC で Xbox ライクな全画面 UI を提供
- ゲームに集中できるシンプルなインターフェイス
- 切り替え:Xbox アプリ / ゲームバー設定 / Win + F11
- エクスプローラーの強化
- 新たに uu / cpio / xar / NuGet(nupkg) 形式のアーカイブに対応
- フォルダーの表示設定がより安定して保持
- ダークモード時の白いフラッシュを削除
- explorer.exe の信頼性向上
- 入力まわりの改善
- 触覚フィードバック対応デバイスでハプティック反応
(Surface Slim Pen 2、ASUS Pen 3.0、MSI Pen 2、対応マウスなど) - タッチキーボードの音声入力 UI を簡素化
- アラビア語 101 レガシーレイアウト追加
- 絵文字パネルや ADLaM キーボードの信頼性向上
- 触覚フィードバック対応デバイスでハプティック反応
- タスクバーに「エージェント進行状況」表示(新機能)
- Microsoft 365 Copilot の Researcher などの進行状況をタスクバーで確認
- ホバーでリアルタイム進行状況を表示
- Enterprise / 管理者向けの大きな変更
- Enterprise State Roaming が Windows バックアップで管理可能に
- プレインストールアプリのポリシー削除に「動的アプリ削除リスト」追加
- ドライバーポリシー強化(クロス署名ドライバーの既定信頼を廃止)
- バッチファイルの安全モード(LockBatchFilesWhenInUse)追加
-- その他の改善点(分野別まとめ):
- 印刷:
Windows 保護印刷モード対応プリンターに新アイコン追加 - Microsoft Store:
アプリインストール時のエラー(0x80070057 など)を削減 - フォント:
タイ語・ラオス語・クメール語・ロンタラのレンダリング改善 - オーディオ:
midisrv.exe とサードパーティドライバーの互換性向上 - Windows Hello:
顔認証の信頼性向上
指紋データの永続性改善 - ストレージ:
大容量ストレージ情報の表示パフォーマンス改善
FAT32 フォーマットのサイズ制限を 32GB → 2TB に拡大 - 配信の最適化:
メモリ使用量の最適化 - グラフィックス:
モニターのカラープロファイル永続性改善 - キオスクモード:
Edge を含む許可アプリ構成が簡素化 - パフォーマンス・信頼性:
スタートアップアプリの起動高速化
explorer.exe の安定性向上
これだけ見てもかなり広範囲な機能更新であることがご理解いただけると思います。
ちょっと気になったのは、FAT32 の仕様変更。だいぶ前に変わるよ?ということは聞いて知ってはいましたが、やっと、32Gb以上の大きなSDカードなども普通にフォーマットできるようになるんですね。
【公開されている既知の問題】
さてこうして事前にプレビュー版として提供されているこうした更新プログラムには、ある意味では既知の問題を抱えているケースも多く、これによる不具合に遭遇するケースも否定できません。まぁそれがいやなら、オンにしないことになるわけです。
現在、公開されている既知の問題には次のようなものがあります。
特定の条件(PCR7 構成、UEFI CA 2023 証明書など)が揃う一部デバイスで、更新後の最初の再起動時に BitLocker 回復キーが要求される場合あるようです。企業向けには回避策(グループポリシー変更)も案内されています。詳細は、「2026 年 4 月 30 日 − KB5083631 (OS ビルド 26200.8328 および 26100.8328) プレビュー」をご参照ください。
「BitLocker 回復キーは 1 回だけ入力する必要」があるというものですが、現在 Microsoft 側で把握している既知の問題については、主に法人ユーザーでの問題となり、一般ユーザーは気にする必要はないようです。
-- 既知の問題として提示されている特定の条件:
- 条件1:BitLocker が有効
(個人PCでは多くが「デバイス暗号化」扱いで自動ONだが、問題は次の条件とセットで発生) - 条件2:PCR7 バインディングが特定の構成
→ 企業向けのセキュリティ構成で発生しやすい - 条件3:UEFI CA 2023 証明書が関係
→ 企業の管理されたデバイスでよく使われる - 条件4:企業の管理ポリシー(Intune / GPO)で BitLocker 設定がカスタム
→ 一般家庭ではまず設定されていない
要するに、企業の管理下にある PC(会社支給PC)は、
- セキュリティポリシーが厳しい環境
- BitLocker の高度な設定を使っている場合
こういう環境でのみ、更新後の最初の再起動で BitLocker 回復キーを求められる可能性があるということ。
通常一般ユーザー向けのPCの場合には、
- 家庭用PCは PCR7 の特殊構成を使っていない
- UEFI CA 2023 の影響を受けるケースがほぼない
- BitLocker の高度なポリシーを使っていない
ということから、Microsoft 側では “企業向けの注意” として説明しているようです。
もっとも昨今のPCは、BitLocker 自体はデフォルトで有効になっているケースも多いので、こうした注意喚起があった折には、自分で使用しているPCの回復キーを確認しておくのもいいのかもしれませんね。
【2025/5/14更新】
一部の環境で、PC起動時に BitLocker の回復キーが要求されるトラブル。5月に提供された KB5089549 にて修正されました。
<参照>




















































