2026年03月10日

Windows 標準搭載の Microsoft IPP Class Driver とプリンターメーカーのプリンタードライバ

US時間3月5日、Windows IT Pro Blog に公開された「Building a modern, secure, and seamless print experience for Windows」。

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このブログでは、Windows 標準搭載の「Microsoft IPP Class Driver」に関して紹介されているものです。Windows の印刷が従来からの「ドライバー依存」から脱却して、標準化・セキュリティ強化・自動化された新しい印刷基盤へ移行しているよ?という内容のものになります。

ブログの内容は、「Building a modern, secure, and seamless print experience for Windows」をご確認いただくとして、今回は、この中でも触れられている「Microsoft IPP Class Driver」について確認してみました。


【「IPP Class Driver」とは?】

IPPとは「Internet Printing Protocol」のこと。Microsoft IPP Class Driver は、Windows に標準搭載されているプリンタードライバになります。標準化された印刷プロトコルを使用して、ネットワーク越しでも安定して印刷できることを念頭に、Windows11/Windows Server 2025 以降に標準搭載されたものになります。

これには、Mopria認定プリンターならそのまま利用可能というメリットがあり、
  • サードパーティ製ドライバーを入れなくてよい
  • ドライバー固有のクラッシュや変換エラーを回避
というメリットがあります。

特に昨今増えつつある Snapdragon といった ARM版Windows 向けには、プリンターメーカーもまだまだドライバの提供などで対応できていないところも多いため、このドライバーであればMopria対応プリンターなら自動で動作可能になるので、印刷には必須ということになります。CPU を問わず利用できるようになるというのは一つの特徴でもあります。


【「Mopria」とは?】

さて Microsoft IPP Class Driver は、「Mopria」対応プリンターなら大丈夫... ってことですが、ではまず「Mopria」が何なのか?から。

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Mopriaアライアンス」という団体は、スキャンと印刷にユニバーサル標準規格とソリューションを提供するために2013年にキヤノン、HP、サムスン、ゼロックスによって設立されたもの。

その後 Adobe、Brother、Epson など様々な団体が参加、現在この団体には、24社のプリンタメーカーが有する9,500種類以上の機器が認証されているとされています。

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上記サイトで、使用しているプリンターがこれに対応しているかどうか?も確認いただくことが可能です。


-- メーカー依存からの脱却:

Mopriaの参画団体をみると、Canon、Epson、Brother といった、一般ユーザー向けの主だったプリンターメーカーの名前も確認できます。つまりこうしたメーカーのプリンターの多くは、一応印刷やらScan といった目的では使用可能になるようです。ただしすべての製品、あるいはすべての機能が利用できるとは限りませんので、注意も必要です。

リコーや、Minolta、富士ゼロックスなどいわゆる業務用の複合機などのメーカーのものは、こうしたものがあれば印刷が可能になるようなので...
  • 会社や学校など、複数メーカーのプリンターが混在する環境
  • BYOD(Bring Your Own Device)で、社員のスマホから印刷したい場合
  • 家庭で、Androidスマホから簡単に印刷したい場合
といったシチュエーションではいいのかもしれませんね。もちろん、とりあえず印刷できればいいというだけであれば、これもありなんでしょうね。


【メーカーの独自の機能は?】

一方でプリンターメーカーは、自社の製品を差別化する方法を必要としています。言い換えれば、メーカー独自の機能をアプリにて提供することで、差別化を図ろうとしているわけですが、そうしたものについては、プリンターメーカーから、「Print Support App(PSA)」という形で提供してもらえるように取り組んでいます。

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一部メーカーからはこうしたものが、Microsoft Store より提供されているようです。この辺りのことは、今回のブログの中でも紹介されております。

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Microsoft Store で検索してみると、Brother や Canon などからすでに提供されているものも多々あるようです。

ただしこうしたもののほとんどは法人向けのものが多く、一般向けのインクジェットプリンターだったりすると、なかなか対応は進まないかもしれませんね。


【ドライバの確認】

さて一般ユーザー向けというポイントでみてみると、Microsft IPP Printer Driver が設定されている場合と、メーカー独自のプリンタードライバ(及び関連アプリ)が導入されている場合で、どう影響がでるのか?

まず、印刷についていえば、普通にA4サイズなどの用紙で印刷する分には問題ないものと思われます。なので逆に普通に印刷できるから、いざ特殊なもの(CD/DVDレーベルや、封筒、ハガキ、写真など)に印刷しようとしたり、印刷時によく表示されていたインク残量の表示などが出なくなったりして「あれ?」っていうことにはなる可能性もあります。

また複合機などの場合には、
  • Scanの機能
  • FAXの送信
などの機能があった場合には、この機能が従来使用していた専用のアプリでは使えなかったりするかもしれません。

そうしたケースでは、各プリンタードライバのメーカーからやはり専用のアプリやドライバ、ユーティリティをダウンロードして利用する必要があります。


-- 現在のドライバはどっち?:

さてでは具体的に現在はとりあえず印刷できているけどこれって「Microsoft IPP Class Driver」なのか? それともメーカー提供のものが利用されているのか?というポイント。

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  • スタート>設定>Bluetoothとデバイス>プリンターとスキャナー と開きます
  • ご使用のプリンター名をクリックし、「プリンターのプロパティ」をクリックして開きます
  • 詳細設定タブを開くと「ドライバ」という項目をクリックします
こちらで現在どのドライバが選択されているか?確認ができます。
もちろん、インストールされているアプリの一覧にあるか?ないか?でも確認はできるかと思います。

-- プリンターメーカーの対応:

一応プリンターメーカーからも、こうした Microsoft IPP Class Driver が設定された場合の制限や注意は、Webサイトで情報を発信しています。その設定方法や、それによる制限など詳細は各プリンターメーカーのWebサイトなどでも確認してみてください。
ということでいろいろ情報は発信しているようなので、一般向けのプリンターの場合には、各プリンターメーカーの対応情報をご確認いただくことをお勧めいたします。

現状は、2023年9月に公開された「Windows 上のサード パーティ製プリンター ドライバーのサービスプランの終了」に基づいて進んでいるようです。Windows Update 経由での提供は順次終わるようですね。

いずれにしても今後の動向にも注意は必要なようです。


<参照>




デル株式会社


SPRING JAPAN公式サイト


HP Directplus -HP公式オンラインストア-

posted by クリック at 10:09| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Windows全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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