Excel をもっと効率よく利用したい... 最近は、Office の各アプリで、Microsoft Copilot が様々な部分で関わって、その業務効率の向上の手伝いをしてくれるようになりました。
さて今回ご紹介する機能は、Excelで数式を設定するときに Copilot がお手伝いしてくれるというもの。
Microsoft 365 のサブスクリプションの契約があれば、Microsoft Copilot も利用できますので、Excel in Copilot として、Copilot に質問したりすることは可能なわけですが、今回ご紹介する「Formula Completion(数式補完)」機能はこうしたものとはさらにちょっと異なります。
【"=" を入力すると...】
ブログの中でも、"=" を入力すると、自動的に指定されたデータから "〜月" という情報抽出してくれる関数を設定している例がありますが、"=" を入れるだけで何でもこちらの意図したとおりにやってくれるというものではないにせよ、Copilotを通じて色々提案してくれるということからすれば、これだけでも効率化されそうですね。
Microsoft Excel for Windows に新しく追加されたこの「Formula Completion(数式補完)」機能により、数式の作成がより速く、正確に、そして自信を持って行えるようになります。
この機能は、AIがワークブックの文脈(ヘッダー、近くのセル、既存の数式やテーブル)を理解して、"=" を入力すると数式の候補を表示してくれます。 リアルタイムで候補が更新され、数式の意図を自然言語で説明するプレビューも表示されるようです。
特にラベルやヘッダーがしっかり記載されたシートであれば、その効果を発揮するようです。
その一例として、前年比の計算、取引ごとの利益計算、REGEXによる郵便番号抽出などが挙げられています。
- 財務諸表の前年比の変化
- 情報の一部が異なる範囲またはテーブルにある場合でも、個々のトランザクションの利益を計算
- REGEX 関数を使用して郵便番号を抽出
- 動的配列数式を必要とするタスクに関するヘルプを参照
といった事例が紹介されています。
--制限事項:
- 現在、他のワークシートを参照する数式の提案は提供されません。この機能のサポートは、今後の更新プログラムに含まれる可能性があります
- Excel で数式補完の提案を表示したくない場合は、簡単なオプトアウト オプションが間もなく利用可能になります
【対象ユーザー】
今回の機能は一般ユーザーが対象ではなく法人向けになっています。
- Microsoft 365 Copilot ライセンス (企業向けライセンス)
- Ver.2510 (ビルド 19311.20000)
を実行している Excel for Windows ユーザーが対象となります。
ということで今回のものは、Microsoft 365 Copilot ライセンス (企業向けライセンス) が必要なことから、一般向けというよりも法人向けの機能になるわけですが、今後こうした機能が一般向けにも提供されるようになると便利ですよね?
【まとめ】
今回のものを、Copilot に一覧表にまとめて貰いました。
| 項目 | 内容 |
| 機能名 | 数式補完(Formula Completion) |
| 対象アプリ | Excel for Windows |
| 必要なライセンス | Microsoft 365 Copilot ライセンス(法人向け) |
| 必要なバージョン | Version 2510(Build 19311.20000) |
| 機能概要 | "=" を入力すると、AIが文脈に応じた数式候補を表示。自然言語で意図も説明される。 |
| AIの活用 | ワークブックのヘッダー、近くのセル、既存の数式やテーブルを参照して提案。 |
| 補完の仕組み | 入力が進むごとにリアルタイムで候補が更新され、進捗インジケーターも表示される。 |
| 効果的な使い方 | ラベルやヘッダーが明確なシートで精度が向上。補足情報を近くのセルに追加するとさらに良い。 |
| 活用例 | - 財務データの前年比計算 - 取引ごとの利益計算(別範囲の情報も参照) - REGEX関数による郵便番号抽出 |
| 補足 | Copilotの一部として提供されており、Copilotの他機能と連携可能。 |
最もこうして Copilot が関数を提案して貰っても、それをしっかり理解して使いこなせるのか?はユーザー次第でもあるわけです。
<参照>










