2025年01月13日

SRT ファイルを利用したキャプションの挿入に対応!【PowerPoint】

PowerPoint において、そのキャプションに SRT(SubRip Text)形式 のファイルが利用できるようになりました。

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Microsoft 365 Insider Blog にて、US時間1月8日に公開されたブログで、SRT ファイルに対応することが公開されましたが、Windows のみならず、Mac、Web とすべての製品で利用可能になっています。


【SRTファイルとは?】

「字幕ファイル」とも言われている SRT ファイルですが、動画のキャプションとして表示させるためのテキストデータです。

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PowerPoint でメディアにクローズド キャプションまたは字幕を追加する」にもありますが、従来のPowerPoint であれば WebVTT 形式のデータを挿入する形で行っていましたが、今回こちらに新たに「SRT形式」でも挿入が可能になりました。

障碍のある方のためにアクセシビリティの高い PowerPoint プレゼンテーションを作成する」にもありますが、もともとは、アクセシビリティの機能の一環として提供されているわけでもありますが、もちろん障碍の有無にかかわらず、「字幕」があった方がより分かりやすいケースって多々あるわけで、PowerPoint でのプレゼンテーションに動画を挿入する場合には有効に利用したい機能の一つです。

ブログの中でも「When it comes to captions and subtitles, many of you use the SubRip Text (SRT) format in your favorite apps and services, and you told us you would like to be able to use them in PowerPoint as well, without having to convert them first.」(キャプションと字幕に関しては、多くの人がお気に入りのアプリやサービスでSubRip Text(SRT)形式を使用しており、最初に変換せずにPowerPointでも使用できるようにしたい)とあるようにフィードバックを受けての今回の機能追加となったものです。

今回、「Caption videos in PowerPoint with SRT files」の中で「These files are converted to the WebVTT format upon insertion to ensure great compatibility with earlier versions of PowerPoint and major web browsers.」と説明されているように、これまでの PowerPoint や Webブラウザと互換性を維持するため、PowerPoint では、SRT形式のファイルを PowerPoint 側で WebVTT形式に変換して再生できるようにしているようです。


【対象製品】

その対象製品は以下の通りとなっています。
  • Windows: 最新チャンネル Ver.2411 (ビルド 18227.10000) 以降
  • macOS: 最新チャンネル Ver.16.91 (ビルド 24111020) 以降
  • Web: Windows または macOS で 16.0.18306.40500 以降
ということですでにMicrosoft 365 などで最新チャンネルの製品をご利用であれば、きっとこの機能は利用可能になっているはずです。


【SRTファイルの作成とPowerPoint上の動画への挿入】

-- SRT ファイルの作成:

ブログの中では、その「Tips and tricks」の中で、SRTファイルを作成・編集にあたっては、Clipchampなど SRTをサポートするアプリやサービスを使用するようにとありますが、そうしたアプリを利用しなくても、実際には、「メモ帳」があれば可能です。

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ちなみに「ビデオのクローズド キャプションを作成する」の中では、WebVTTフォーマットのキャプションの作成方法が紹介されていますがほぼ一緒です。

作成にあたって注意したいのは、やはりブログの「Tips and tricks」の中でも紹介されていますが、エンコーディングには、PowerPointや他の多くのアプリやサービスとの互換性を考慮して「UTF-8」形式にしておくことがポイントです。

-- SRTファイルの一例:

手元の最新チャンネルの PowerPoint では、すでに利用可能になっていましたので試してみました。

(PowerPoint に動画を挿入する)

今回は試しに「ストック画像」から、「ビデオ」を選択し、窓の外に雪の降る動画(10秒程度)を挿入してみました。

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ここにキャプションを挿入してみましょう。

(SRTファイルの作成)

1) メモ帳を開きます。この際、ステータスバーに「UTF-8」と表示されている点を確認しておきましょう。仮に「ANSI」などほかのものになっていた場合には、最後に保存する際に、「文字コード」のところで、「UTF-8」を選択して変更してください。

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2) 以下の画像にあるようにデータを入力します

20250112-4-3.jpg

-- 作成内容:

1)判別しやすいように、メモ帳では、"1" とか "2" のように見出しをつけていますが、こちらはなくても問題ありません

2)時間の設定

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  00:00:00,000  の部分:「時間:分:秒, 1/1000の数値」で構成します
  00:00:00,000 --> 00:00:00,000 のように、何秒から何秒までと、「-->」で時間を指定します

3)キャプションの内容は、時間の下に入力します

4)2つ目のキャプションを指定する場合には、必ず1行開けます

5)ファイル>名前を付けて保存 として保存する際には、ファイルの種類をいったん「すべてのファイル」に変更し、エンコードもきちんとUTF-8形式になっていることを確認し「***.srt」としてわかりやすい場所に保存します

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(PowerPoint に挿入する)

では次に作成したSRTファイルを、PowerPoint に挿入してみましょう!

1)PowerPoint の画面上に挿入された動画データを選択し、再生タブ>キャプションの挿入>キャプションの挿入 とクリックします

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2) エクスプローラーの画面が表示されたら、先ほど作成した SRTファイルを選択し挿入をクリックします

20250112-4-7.jpg

これで完了です。

PowerPoint に挿入された動画データを再生してみましょう!

20250112-4-8.jpg 20250112-4-9.jpg

時間の経過とともにキャプションが変わっていくことも確認できますね。
そして、もう一枚のビデオを挿入して、スライドショーを再生すると....

20250112-5-1.jpg 20250112-5-2.jpg

こんな感じで動画が再生できますね。

今回は、新たに PowerPoint に 追加された SRT ファイルの挿入についてご紹介いたしました。
ぜひご活用ください。


<参照>




デル株式会社 デル株式会社



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