Office の各アプリにおける Copilot の関りはどんどん強くなりつつある昨今、Word と PowerPoint において、Copilot のプロンプトに画像を挿入できるようになることが、Microsoft 365 Insider Blog にて公開されました。
Microsoft 365 Insider Blog になるので、その対象は、Office Insider 製品になるわけですが、まだ今後どうなるかはわかりませんが、いずれ将来的には最新チャンネルにも反映するのでしょうね。
【プロンプトに画像データを利用できることのメリット】
プロンプトに画像を利用できることのメリットとしてブログの中では以下のポイントを挙げています。
- 効率性
- 理解度の向上
- 精度の向上
1) 効率性:
時間の節約になる。一目瞭然、画像なら言葉で説明するよりも効率がいい。
2) 理解度の向上:
特定のオブジェクトやシーンについて質問する場合、テキストだけでは曖昧なポイントを画像で明確にすることが可能になります。
3) 精度の向上:
テキスト情報を補完するために、それらに関して視覚的な補助が必要な複雑なトピックの場合、画像を使用することで、Copilotを活用する上でも、より正確な回答を得やすくなります
こうしたことに加え、
- 画像からテキストの抽出
- チャートや表から重要なポイントを特定
- 画像情報をコピーに変換
- コンテンツの改善方法に関する提案を求める
- 代替テキストを生成
といったことでも活用されることが期待されているようです。
【画像から情報を生成する】
さっそく、手元の Beta Channel にて確認してみました。
PowerPoint でも、Word でも、Copilot ボタンをクリックする作業ウィンドウに、Copilot の画面が起動してきます。その最下部に、上記の画像にもあるように、「画像の追加」ボタンが追加されております。
試しにこのブログの画像をキャプチャーして、Word の Copilot に 貼り付けて、「この画像から、ブログの内容を要約して」とプロンプトを入力してみました。
ブログの様にテキストデータがベースになっている画像であれば、OCR的な活用にとどまりそうですが、チャートや表などから重要なポイントを Copilot に特定してもらうなんていう使い方ができたりすると、さらに活用範囲は広がるんでしょうね?
ブログの中ではそのシナリオとして、一例に
- “Explain this chart in the context of this document.”
「「この図表をこの文書の文脈で説明する」」 - “Generate alt text to describe this image.”
「この画像を説明するaltテキストを生成する」 - “Summarize the text in this image in bullet points.”
「この画像のテキストを箇条書きで要約する。」 - “Extract the text from this image and write it for a professional audience.”
「この画像からテキストを抽出し、専門家向けの文章にする。」 - “Extract the data in this picture and turn it into a table.”
「この画像のデータを抽出し、表にする。」 - “Explain how this image is related to this document.”
「この画像がこの文書とどのように関連しているかを説明する。」 - “How can I improve the slide/diagram pictured here to better capture my ideas?”
「この写真のスライドや図をどのように改良すれば、私の考えをよりよく理解できますか?」
といったものが紹介されておりました。
- 画像に大量のテキストが含まれている場合、Copilot は抽出するコンテンツを切り捨てることがある
- Copilot プロンプト ボックスに画像をドラッグ アンド ドロップはサポートされていません
といった問題もあるようですが、今後 最新チャンネルなどに展開されるまでにはこうしたポイントも改善されていくんでしょうね。
【対象製品】
今回の新たな機能。その対象製品は、現時点では以下のものに限定されます。
- Enterprise Copilot ライセンスを持っている
- Word または PowerPoint for Windows または Web のアプリ上での利用
- Windows でバージョン 2410 (ビルド 18109.20000) 以降の製品
残念ながら現時点では法人向けの Copilot ライセンスが必要なようなので、今後どうなるかはわかりませんが、現時点では、今回の機能については利用可能なユーザーは非常に限られているようです。
もっともこうした新たな機能が、今後 より多くの Copilot ユーザーで利用可能になれば便利でしょうね。期待しましょう!
<参照>
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