Windows 11 に限ったことでもないようですが、Windows Update がきっかけで、Windows 自体の ライセンスが外れて、画面の右下のライセンス認証が必要なことを促すメッセージが透かしのように表示されることがあるようです。
今回確認した事例では、Windows 11 Home をご利用。PC自体はパソコンショップのオリジナルの組上たもの。当然ライセンスは、OSインストールに当たって正規の製品を購入されたものでした。
タイミングとしては、Ver.23H2 から、Ver.24H2 にしたタイミングでした。
【2つのライセンス方式】
昨今の メーカー製のPCであれば、COAラベルのようなものはなく、デジタルライセンスと言ってマザーボードなどにプロダクトキーの情報が組み込まれていて再インストールなども自動的にライセンス認証される仕組みになっています。
一方で 自分で用途に応じて集めたパーツを利用して組み上げたオリジナルのPCや、パソコンショップなどで組み上げたオリジナルのPCなどの場合には別途 Windows のライセンスを購入してインストールして、そこに付属したプロダクトキーを利用してライセンス認証を行う必要があるものがあります。
また中古のPCなどの場合には、Microsoft 認定のマイクロソフト再生 PC 用プログラムを利用してOSのライセンスが提供されているケースもあり、この場合には「Microsoft Authorized Refurbisher(MAR)」や「Microsoft Registered Refurbisher(MRR)」といった正規ライセンスを証明するシールが貼られているケースもあります。またこちらの場合にもデジタルライセンスで提供されていることもあり、この場合には、「ホログラフィック・ラベル (Genuine Microsoft Refurbisher Label, GMRL)」といったシールが貼られてたりもします。
上記は一例ですが、そいう言う意味ではちゃんとしたPCショップであれば、安心して利用できる中古品が購入できるわけです。
【ライセンス認証が外れる?】
今回確認したライセンス認証が要求されたPCは、PCショップで組み上げたもので、OSのライセンスもそのお店で購入した Windows 11 の DSP版。Windows 11 の製品版というのもありますが、これは単体で販売されているもの。
こうしたデジタルライセンスと異なるものの場合、UPDATEなどのタイミングでライセンス認証が外れてしまうという例が時々あるようです。
Microsoft の Support ページにも、
といった対処法が紹介されています。
今回無事回復した例では、もちろん購入時のものではありますが、「プロダクトキーを変更する」のところにある「変更」をクリックして、最初にインストールしたときに使用した同じプロダクトキーを再入力。これで再度きちんと認証されるようになりました。
※ DSP 版=Delivery Service Partner version といって、PCパーツと同時に購入しないといけない製品パッケージ
【プロダクトキーを確認したい】
BitLocker 回復キーについては、Microsoft アカウントと紐づいていれば、 Microsoft アカウントから確認できるわけですが、プロダクトキーを確認する方法についてもいくつかあります。
- コマンドプロンプトを管理者で実行し確認する
- PowerShell を管理者で実行し確認する
- レジストリエディターを利用して確認する
- 専用のアプリを利用して確認する
といった方法があります。
ちなみにレジストリの場合には、
コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SoftwareProtectionPlatform
と開くと「BackupProductKeyDefault」という項目がありますので、こちらで確認が可能です。
BitLocker の回復キー同様、Windows 11 などをDSP版や製品版で利用されているケースの場合には、正常に動作しているうちにきちんと、プロダクトキーも確認して保管しておくことをお勧めいたします。
<参照>
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