Windows 11 Ver.24H2 に導入された新たな機能の中で、今回ご紹介する「Windows で保護された印刷モード」についても様々な問題が浮き彫りにされつつあります。
今回、「SMB署名」の問題を確認していた際、NAS以外のネットワーク機器をチェックしていると、業務用の複合機でも問題が発生していることを確認。そしてさらにそうした業務用の複合機では、別途、「Windows で保護された印刷モード」の部分でもトラブルの要因になっていることが紹介されておりました。
例:
「バージョン 24H2 Windows 11の新機能」にもありますが、「Windows で保護された印刷モードを使用すると、 デバイスは Morpia 認定プリンター用に設計された Windows モダン プリント スタックのみを使用して印刷できます。 Morpia 認定プリンターでは、サード パーティ製ソフトウェア インストーラーに依存する必要がなくなりました」とのことです。
簡単に言えば、「Mopria」と呼ばれる規格に準拠したプリンターならどれでも動かせるように設計された新しいユニバーサルプリントスタック(ドライバー)を用いて印刷を行うため、特定のメーカーのドライバに依存しない... というもの。
※ WPP:Windows Protected Print Mode
【WPPの問題点】
一見何となく便利でいいもののようにも思えますが、問題点としては、この「Windows で保護された印刷モード」を有効にすると、既存のプリンタードライバーなどの設定がすべて削除されてしまう点にあります。
-- 既定では無効:
以下にもあるようにこの設定は、Windows 11 Ver.24H2 の新機能ではありますが、機能としては搭載されていますが、既定では現時点では「無効」になっています。
スタート>設定>Bluetoothとデバイス>プリンターとスキャナー
とひらいて、「プリンターの環境設定」のところにある「Windows で保護された印刷モード」の「設定」をクリックすると、「Windows保護印刷モード」を有効にするか?どうか聞いてきますが、こちらで「はい、続行します」をクリックして「有効」にしない限りは問題ありません。
仮にこの設定が有効になると、
- [Windows11] Windowsで保護された印刷モードを有効にするとプリンタードライバーが削除されてしまう(大塚商会)
- 【レーザービームプリンター】【Satera MFP】【iR-ADV】【imagePRESS】【imageFORCE】【大判プリンター】Windows11 24H2 「Windowsで保護された印刷モード」に関する注意事項(Canon)
- Windows11 24H2以降やWindows Server2025以降でプリンターをセットアップすると、「プリンターを認識できません」エラーや「接続設定エラー」が表示されてしまいます(Epson)
- 【インクジェット/レーザー プリンター】プリンタードライバーがインストールできません (Windows 11)(Brother)
といったように、これまで導入されていたプリンタードライバが利用できなくなって印刷ができなくなってしまいます。
さらに以下にリンクでもご紹介していますが、コニカミノルタや、東芝テックなど業務用複合機においても、同様です。
ということで、この機能については基本的には無効のままにしておくのがよさそうですので、くれぐれもご注意ください。
<参照>
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