Microsoft が Windows デバイス向けに提供している 「Windows Copilot」。当然ながら Windows 11 の場合には、既にすべてのPCに Windows Copilot が表示されております。
一方、Windows 10 の場合にはどうなのか? というと、Windows 10 の最新バージョンであっても、「Windows Copilot」が表示されているものと表示されていないものがあったりします。
もちろん、Windows に表示されていなくても、 Microsoft Edge を開けば表示されるわけですし、使えない...というわけでもないので、困ることはないと思いますが、でも表示されているものがあるのに、自分の Windows 10 には表示されていなかったりすると、何がいけないんだろう?って気になりますよね。
今回はそんな Windows 10 における Windows Copilot 事情について確認してみました。
【Windows 10 に向けた展開は 2023年11月にスタート】
そもそも、Windows 10 向けに Windows Copilot を展開しますよ?というお話は、US時間2023年11月20日にリリースされた Windows IT Pro カテゴリの TechCommunity Blog「Copilot coming to Windows 10」(和訳版:「Copilot が Windows 10 に登場」)で公開されたもの。
ブログにもありますが当初は、"Windows Insiderのリリースプレビューチャンネルを通じて、Windows 10 バージョン 22H2向けに提供開始" というものですから、すべての Windows 10 向けにスタートしているものでもありませんでした。
手元の環境でも、Windows Insider プログラムに参加している Windows 10 Release Preview 版には早々に表示されたものの、通常の Windows 10 には表示されておりませんでしたが、その後しばらくすると、一部の Windows 10 に "Windows Copilot" が表示されるようになり、表示されているものと、表示されていないものがありました。
そして、7か月が経過。手元の Windows 10 を確認してみても、いまだに "Windows Copilot" が表示されているものと、いないものがあります。いずれのものも、Windows 10 のバージョンは一緒で最新のものです。
-- 最低限クリアしている必要がある要件:
実は、「Windows 10 インストールのシステム要件」のところを見ると、Windows Copilot についても以下のように触れられておりました。
- 4 GB 以上のメモリ容量
- 720 p の最小ディスプレイ解像度
- バージョン 22H2 以降を実行する互換性のある Windows 10 Home と組織による管理対象外の Windows Pro
実のところ、2023年11月30日にリリースされた「KB5032278」で提供がスタートしているので、このアプリがインストールされていることは必須になりますし、また Windows Update の設定で「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」を有効にしておかないといけません。
念のため手元の環境で表示されていない Windows 10 のPCを確認してみました。
該当する更新プログラムは適用済みですし、またこの更新プログラムの更新履歴をみても、そのハイライトに Windows 10 向けの Windows Copilot のことが記載されています。
こうした条件をクリアしたとしても、反映されないものもあるので、すべてのユーザーに一斉に展開されているものではない以上、あとは展開されるのを待つまでということになります。
【表示するには?】
基本的には、その時期が来れば表示されるはずなわけですし、また Windows Copilot の表示がなくても、Microsoft Edge からでもアクセスは可能なので利用可能なわけで、急ぐ必要もない。
でも、ご存じのように Windows 10 のサポートは、2025年10月14日まで。あと1年ちょっとってわけですから、先も長くない。であれば何とか表示できないものか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
-- 提供済みの隠し機能を有効にする:
今回の Windows 10 向け Windows Copilot のように、更新プログラムとしてはすでに提供済みであっても、ある一定の時期になるまで有効化されない形で提供されている機能って、昔から結構あったりします。
もちろんリリースする側は、一斉に有効にしてもかまわないんでしょうけどそれにより広範囲にわたってトラブルが発生しようものなら大変なことにもなりうるので、少しずつ提供範囲を広げていく形でリリースし、様子を見ながら提供するという手法がとられています。
Microsoft の社内向けには、「StagingTool」なるツールが提供されていてこうした隠し機能を有効化したりすることもできるようですが、当然こうしたツールは一般提供されていません。
実は、GitHub で提供されている 同等のツール「ViVeTool」を利用すれば、こうしたことが可能になります。
【ViVeToolで Copilot を有効にする】
ではさっそく試して見ましょう。
1) 「ViVeTool」(GitHub)にアクセスし、現在の最新バージョンとなる、「ViVeTool v0.3.3」のところから、"" をダウンロードします
2) ダウンロードしたZIPファイルは、展開(解凍)して、わかりやすい場所に保存しておきます。今回私の場合には、デスクトップに保存しなおしてみました
3) スタートボタンを右クリックするなど、"Windows Powershell" を管理者モードで実行し、起動します
4) 今回は解凍したデータはデスクトップにあるのでまずはコマンドをたたいて、デスクトップの "ViVeTool-v0.3.3" フォルダに移動します
今回のうちの環境では、「cd C:\Users\(ログインユーザー名)\Desktop\ViVeTool-v0.3.3」と入力し、エンター
5) そしてさらに「 .\ViVeTool /enable /id:44755019,46686174,47530616」のコマンドを実行します
6) 「Successfully set feature configuration(s)」と表示されれば適用が完了です
7) あとは、いったんPCを再起動して、今回の設定を反映させると.... ご覧のようにタスクバーには、Windows Copilot のアイコンが表示されます
-- 逆に、元通り今回のものを適用される前の状態に戻すには?
先ほど入力したコマンドの中で、"enable" とあったところを "disable" と変更し、「 .\ViVeTool /disable /id:44755019,46686174,47530616」として実行すれば、元の状態に戻せます。
<参照>