US時間11月14日に公開された Excel チームのブログによると、新たに集計用の関数として "Groupby" と "Pivotby" という2つの関数が追加されたことが発表されました。
ブログによれば、これらの関数を使えば、1つの数式を使ってデータの集計を行うことができるようです。またこれらの関数は非常に強力で、使い始めるのも簡単。たった3つの引数でデータ集計を行うことができるようになるとのことです。
ただし、現段階では、プレビュー版としての提供がスタートしたばかりのため、今後最終リリースされるまでの間にユーザーからのフィードバックなどに基づき、大幅に変更が加えられることもありうる様です。
【"GROUPBY" と "PIVOTBY"】
ブログの中では実際にテーブルを例に集計をアニメーションで紹介しています。
-- GROUPBY:
上記の例では、
=GROUPBY(th1[Category],th1[Sales],SUM)
という関数でカテゴリごとの売り上げの集計をだしています。
引数としては、
- 何によってグループ化するか
- 集計する値
- 集計に使用する関数
といった3つの引数で構成されます。
-- PIVOTBY:
=PIVOTBY(th1[Category],th1[Year],th1[Sales],MAX)
という形で、カテゴリごと、年度ごとの合計と、総合計を集計しています。
GROUPBY とは、列単位でもグループ化できるようになっている点が異なります。
【引数として利用可能な関数】
GROUPBY や PIVOTBY で利用できる関数ですが、値を集計する方法を定義するラムダ関数などが利用されることになりますが、基本的には、リストから選ぶだけで利用が可能です。
また GROUPBY や PIVOTBY の場合には、出力を制御するための追加引数を指定できるようになっています。
- 並べ替えの方法
- データにヘッダがあるかどうか
- 値をフィルタリングするかどうか など
このあたりの詳細は、「PIVOTBY 関数」もご参照ください。
"Why use GROUPBY and PIVOTBY?" のところでは、これらの関数が軽量で、さらに完全に記述可能で、自動的に更新されるなどの特徴を紹介しており、これに加えて、テキスト値の集計もできることが紹介されています。
またボーナス機能として、集計結果をパーセンテージで返す "PERCENTOF" なんていう関数も追加されたことが紹介されています。
【利用可能な環境】
さて今回紹介されていた新たな関数ですが、冒頭にもありますが、この関数自体はまだプレビュー版としての提供がスタートしたばかりのもので、Microsoft 365 Insider Beta Channel ユーザーに提供が開始されたばかりのものになります。
ブログによれば、一応、Beta Channel であれば Windows 版/Mac 版 ともに提供がスタートしているようです。
Microsoft 365 Insider Beta Channel ご利用の方は、ぜひご確認ください。
<参照>
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