この4月にサポートが終了した Office 2013 ではありますが、実のところその後も更新プログラムが到着しております。
今回は、サポートが終了した2023年4月11日以降、8月までに提供されている更新プログラムについて、確認してみました。
【Office 2013 の更新状況】
まずは、手元の C2R版(クイック実行版)の記録から。通常2023年4月11日にサポートが終了した製品になるので、これ以降は更新プログラムが来ないのが通例です。手元の記録をみると....
- 2023/04/11 Ver.15.0.5545.1000
- 2023/05/09 Ver.15.0.5553.1000
- 2023/07/12 Ver.15.0.5571.1000
と更新プログラムの提供がありました。つまり、5月、7月と、普通に、アップデートが提供されていました。ということで、現在の手元にあるC2R版は、Ver.15.0.5571.1000 が最新版(現時点では最終版)ということになります。
一応それ以降は、更新はないので、上記のようにアップデートを開いても、"最新の状態です" と表示されます。
つまりは、4/11以降も更新プログラムが提供されているわけですから、何らかの事情があってご利用の場合には、Update をしておく必要があるわけです。
さてWeb上で公開されている Office 2013 の更新履歴を確認してみましょう。
「Office 2013 の更新履歴」によれば、上記にもあるようにさらに8月8日にも更新プログラムが提供されています。
-- MSI 版とC2R版:
Office 2013 には、その提供方式として、MSI版(従来からあるようなインストーラーを利用してインストール形式のもの)とC2R版(クイック実行版といって、ストリーミングおよび仮想化のテクノロジを利用して更新方式)があります。実際には、Office 2013 には、ARM版の Windows RT向けに提供されていた Office 2013RT といった製品もあったりします。
一応Web上では、「Office 2013 の更新プログラム (C2R)」の情報では、「最新バージョンの Office 2013 は、2023 年 8 月 8 日にリリースされた 15.0.5579.1001 です。」とはありますが、これは間違いで、8/8に提供されているセキュリティの更新プログラムは、C2R版は対象外になっているのでインストールできませんから、7/12に提供された "Ver.15.0.5571.1000" がクイック実行版の最後のバージョンになります。
仮に、8/8に提供されている更新プログラムである、”KB 5002091” という更新プログラムをダウンロードして、インストールしても、エラーにはなりませんが、このインストールによって影響の受けるプログラムはありませんとなってしまいます。当然ながら、バージョンも変わりません。
-- Office 2013 のライフサイクル:
Office 2013には、固定ライフサイクルポリシーが適用されています。
上記にもありますが、そのライフサイクルは一般コンシューマー向け製品の Home & Business などの製品同様、法人向けに展開されている Professional Plus や Standard も同様です。
【8月に提供されたセキュリティの更新プログラム】
では具体的に、US時間 8月8日 に提供された更新プログラムにはどんなものがあったのか? 以下の通りとなっています。
- Excel 2013 のセキュリティ更新プログラムの説明: 2023 年 8 月 8 日 (KB5002451)
- Office 2013 のセキュリティ更新プログラムの説明: 2023 年 8 月 8 日 (KB5002439)
- OneNote 2013 のセキュリティ更新プログラムについて: 2023 年 8 月 8 日 (KB4022167)
- Outlook 2013 のセキュリティ更新プログラムの説明: 2023 年 8 月 8 日 (KB5002449)
- PowerPoint 2013 のセキュリティ更新プログラムの説明: 2023 年 8 月 8 日 (KB5002399)
- Publisher 2013 のセキュリティ更新プログラムの説明: 2023 年 8 月 8 日 (KB5002391)
- Word 2013 のセキュリティ更新プログラムの説明: 2023 年 8 月 8 日 (KB5002445)
ただし、上記のどのプログラムの説明を見ても....
上記のようにあるように「Microsoft ダウンロード センターの更新プログラムは、Microsoft インストーラー (.msi) ベース エディションの Office 2013 に適用される点に注意してください。 Microsoft Office 365 Home などの Office 2013 クイック実行エディションには適用されません。」と補足もあります。つまりは、C2R版は対象外ということになります。
とはいえ、Office 2013 Professional Plus などのボリュームライセンス版で MSI 版をご利用の場合にはこうしたセキュリティの更新プログラムは、8月にも提供されていますので、Windows Update、Microsoft Update カタログ、さらには、Microsoft ダウンロードセンターといったところから入手してインストールする必要がありますので、MSI 版をご利用の方はくれぐれもご注意ください。
また C2R 板には7月までは更新プログラムが来ていたのでご注意ください。
もっともよっぽど事情がない限り、サポートが終了した Office 2013 の使用はお勧めできませんので、ご注意ください。サポート終了が潮時とみて、Microsoft 365 などの最新バージョンに乗り換えることをお勧めいたします。
<参照>
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