Microsoft コミュニティを見ていてちょっと気になった質問があったので、備忘録もかねて確認してみました。
質問内容としては、関数の中に "PHONETIC" がない! というもの。
PHONETIC 関数と言えば、ご存知の方も多いと思いますが、"ふりがな" を振るための関数。
この関数を設定しているセルに "#N/A" といったエラーが出ていたら?
もしかしたら今回ご紹介する Excel の設定が要因かもしれません。
【PHONETIC関数とは?】
PHONETIC関数と言えば、ご存じのように "フリガナ" を表示させるための関数です。
当然ながら、Microsoft Excel の関数を紹介しているサイトにもきちんと表示されています。比較的基本的な関数の一つです。
もちろん上記の様に、Excel の画面から、数式バーの fxボタン(関数の挿入ボタン)などを押して関数の挿入をすれば、通常であればちゃんと関数一覧にも表示されます。
【「ふりがな」という文化】
「ふりがな」を振るという言語文化は、比較的限られた言語になるようですが、日本語以外にないというわけでもありません。ただし英語では、日本語的な振り仮名を使うことはないんでしょうね...
こうした文化の違いもあるんでしょう。実は、Excel の編集言語の設定が、英語などになってしまうと、今回ご紹介しているような PHONETIC関数は利用できなくなってしまうようです。
でもそうした背景が、関数という機能に影響してくるということは、今回の Microsoft コミュニティの質問を見ていて初めて知りました。
【"編集言語"の設定を確認する 】
ファイル > オプション とクリックして、Excel の オプションダイアログを開きます。
左ペインの "言語" をクリックすると "Office の言語設定を構成します" という画面が表示されますので、こちらの "Office の編集言語と構成機能" のところで、"日本語" が優先になっていないと、今回取り上げているような PHONETIC 関数が使用できません。
英語が優先言語になっていると、上記の様に関数の挿入ボタンを押しても、PHONETICは選択肢に出てきませんし、既存の設定されている部分を選択して fxボタンを押すと、関数の説明までは出るものの、上記の画像にもあるように "結果" のところには何も表示されません。
本来であれば、fxボタンを押すと上記の様に "フリガナ" の機能が働いていると "結果" のところには、"フリガナ" が表示されます。
【一度おかしくなったら?】
この設定がおかしくなった場合、当然、オプションの設定を変更し、変更後は、Excel自体の再起動も必要あります。
ではこれでExcelの設定が元に戻ったからと言って該当のファイルを開いても、フリガナの表示は元に戻りません。オートフィルなどを利用して数式を再編集する必要があるようです。
通常、Excel を起動して新規にワークシートが表示されている状態では編集言語の設定で、日本語が優先になっているか?どうかはわかりずらいです。編集言語が、英語でも日本語のフォントを選択して日本語入力は可能です。
既定の設定であれば、起動直後に表示されているフォントが "游ゴシック" だったりすると、編集言語が日本語。編集言語が英語だったりすると、既定のフォントが、"Calibri" だったりするので、そこで "あれ?" と気がつかないと難しいかもしれませんね。
それにしても、今回ご紹介した PHONETIC 関数以外に そんなに数はないと思いますが、言語環境によって利用できなくなる関数があるということには注意が必要ですね。
<参照>
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