一般向けの Microsoft 365 Personal にはすでに反映されている新機能でも、法人向けでも同じ Microsoft 365 Apps for enterprise なのに、その新機能が利用できない.... そんなケースについてご紹介します。
Microsoft 365 Personal であっても、Microsoft 365 Apps for enterprise であっても、どちらもサブスクリプション。当然ながらサブスクライバー向けの機能は利用できます。
ただし、Microsoft 365 Apps for enterprise には、Microsoft 365 Personal にはない、"更新チャンネル" という概念があります。
企業で利用するとなると一般ユーザー以上に、Update(更新)については慎重に行う必要性があります。なので、更新するにあたっては、その用途に応じて更新チャンネルを適用できるようになっています。
【3つの更新チャンネル】
以前にもこちらのブログでもご紹介しましたが、Microsoft 365 Apps for enterprise 向けの更新チャンネルには現在3つあります。
・最新チャンネル
・月次エンタープライズ チャネル
・半期エンタープライズ チャネル
・半期エンタープライズ チャネル
Microsoft 365 をインストールする際に、どちらのチャンネルが指定されてインストールされたかによって、その後の更新頻度が変わり、当然ながらバージョンの進み具合も変わってきます。
("Microsoft 365 Apps の更新チャネルの概要" より一部抜粋)
各チャンネルの更新頻度の違いなどの詳細については、"Microsoft 365 Apps の更新チャネルの概要" をご参照ください。
【デフォルトの変更】
"Microsoft 365 Apps の更新チャネルの変更" の中 "Microsoft 365 Apps for enterprise の既定の更新チャネルの変更" の中でも触れられておりますが、現在の更新チャンネルに名称が変更になった際、既定の更新チャンネルも、2020年6月9日以降 変更になりました。
以前: 半期エンタープライズチャンネル(旧称:半期チャンネル)
現在: 最新チャンネル(旧称:月次チャンネル)
デフォルトの設定は変わっていますので、変更日以降に新規に導入された方の場合にはこの更新チャンネルのデフォルトは、"最新チャンネル" になっています。
ただし "Microsoft 365 管理センター" の中でも
「Microsoft 365 管理センターでの既定の選択に対するこの変更は、2020年6月9日以降に作成された 新しい テナントにのみ適用されます。
2020 年 6 月 9 日より前に作成されたテナントの場合、既定の選択は変更されません。 これらの既存のテナントでは、既定の選択は半期エンタープライズ チャネルのままです。」("Microsoft 365 Apps の更新チャネルの変更" より引用)
と触れられているように、以前からご利用の方の場合、更新チャンネルは変更されず "半期エンタープライズチャンネル" (旧称:半期チャンネル) のままだったりしますので、必要に応じて設定を変更しておく必要があります。
【アプリの更新状況と新機能の適応バージョン】
現在(2020年10月末時点)での各チャンネルの更新状況は以下の通りです。
・最新チャンネル:Ver.2010(13328.20292)
・月次エンタープライズ チャネル:Ver.2008(13127.20638)
・半期エンタープライズ チャネル:Ver.2002(12527.21236)
・半期エンタープライズ チャネル:Ver.2002(12527.21236)
さて一つの例ですが、Microft 365 サブスクライバー向けに提供されているクリエイティブコンテンツを例に見てみることにします。
この機能は、Webサイトによれば、Ver.2003 (ビルド12624.20442) から利用できるようになる機能になります。
半期エンタープライズ チャネルが、現在 Ver.2002(12527.21236) ということからすると、この機能はまだ利用できないことになります。
Microsoft 365 を使っているにもかかわらず、新機能が反映されていない....
基本的なことですが、法人向け製品をご利用の場合には、ご使用製品のバージョンや更新チャンネルを確認してみてください。
もう一つ以前にもご紹介したものですが、"制限されたロールアウト" とは?" というものもあります。
バージョンが該当バージョンになっていても、その新機能が一斉にすべてのユーザーに反映されないこともあります。この場合には、順番が来るまでお待ちいただくことになります。
<参照>
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