これまでも何回かにわたって、Office on the web についてご紹介させていただきました。
今回は、そんな Web 版 Excel の新しい機能についてご紹介させていただきます。
【FY20 のゴールとして】
Excel Team の FY20 のゴールのひとつとして、"Web" について謳っていたのが、
「Customers can use your web app for all their work and should never feel they need to fall back to the rich client」
でした。
すべての作業においてWebアプリを利用できて、デスクトップ版に戻る必要性を感じさせない... そんなところを目指して Excel for the web の機能が、強化されつつあるわけですが、今回ご紹介するのはそのひとつ。もちろん、"rich client" と呼ばれるいわゆるデスクトップ版の Excel に比べるとできることもまだまだなのですが、機能は順次強化され、皆さんに使ってもらえる "Excel for the web" を目指しているわけです。
詳細は、
あたりをご覧ください。
【ワークシートへのリンクの挿入】
さてそうした背景もあって新たに追加されたのが、今回のワークシートへのリンクの機能です。当然ながらデスクトップ版では利用できていた機能ではありますが、今までは、Web版では利用できなかった機能です。
デスクトップクライアントでは...
といった形でコピーして、リンク貼り付けをクリックすれば、ワークブック間のリンク貼り付けが可能です。
ポイントは貼り付けの際の、"リンク貼り付け" 。リンク貼り付けされたものは、数式バーを見ると、今回の例では、"=[link1.xlsx]Sheet1!D4]" と表示されていることがお分かりいただけると思います。
これにより、Link1 の内容が変更されれば、リンク先の Link2 の内容が変更されるようになります。
さてこの機能が、Excel for the web で利用できるようになるというのが今回ご紹介する内容です。
日本時間 8月19日にブログで公開され、その後、8月25日に確認した時点では、まだこの機能が利用できる状況ではないため、コピーして、右クリックから張り付けを選択しても、"リンク貼り付け" のメニューは表示されませんでした。
ブログによれば、順次ロールアウトされるということで、その後この機能がいつになったら有効になるのか?注視していたわけですが、おおよそ3か月たって、やっと利用が可能になったようです。
上記の様に、右クリックすると貼り付けの種類に、"リンク" が加わりました。
実際の手順としては、デスクトップクライアントで操作するのと一緒で、
-- 手順:
1) 2つの OneDrive あるいは SharePoint に保存されているファイルを開きます
2) データ範囲を選択して、右クリクからコピーします
3) 貼り付け先のシート上に、右クリックしてショートカットメニューを表示させ、"リンク" をクリックします
といった手順になります。
リンク先のワークシートに貼り付いた内容を見ると、
https : //ドメイン名/フォルダ名/[ブック名.xlsx]シート名'!セルまたはセル範囲
といった形でリンク情報が反映されます。
<参照>
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