クイック実行版の Office 365 ProPlus の場合、何かの不具合のために正常に動作しない場合、以前のバージョンにロールバックして検証する必要が出てくることがあります。
現在、VL版などの場合も、Office 2019 からは、クイック実行版のみの提供になったので、Windows Update を介して更新プログラムが提供されるのは、VL版の Office 2016 や、それ以前のMSI形式で提供されているもののみになっています。
更新が要因で不具合が発生しているな?という場合、更新プログラムが個別にインストールされる場合にはそのプログラムを削除すればいいものの、クイック実行版の場合にはそのようにはいきません。
ということで、以前ご紹介したようなコマンドを利用してロールバックする必要が出てきます。
さて、Office 365 Solo などの一般ユーザー向けのものの場合には、上記のコマンドを利用した方法しか選択肢がないわけですが、法人向けに提供されている Office 365 ProPlus の場合には、Office Deployment Tool を利用してロールバックすることも可能です。
今回は、Office Deployment Tool を利用してロールバックする方法についてご紹介させていただきます。
【Office Deployment Tool とは?】
Office 展開ツールともいわれ、法人向けの Office 製品をPCにインストールする際に利用されるものです。"Windows で Office Insider ビルドを使用する" の中では、Office Insider 版を導入するにあたっても使用されていますが、それだけではなく、Office 365 ProPlus をカスタマイズして導入する際にも利用されるツールになります。
【config.xml を記述する】
最近では、Configration.xml を自動で生成してくれる "Office 365 クライアント構成サービスへようこそ" な機能もあったりするんですが、今回はそこまでする必要もなく、また、ODT 展開すると Setup.exe と一緒についてくる "Configuration.xml" ファイルはいじらずに、新規にメモ帳を起動して、 以下のように記述して、config.xml として保存するだけでOKです。
「TargetVersion="16.0.*****.*****"」 のところには、戻したい過去のビルド番号を入力します。後は、コマンドで、ODT の setup.exe コマンドを実行する際に、config.xml ファイルを指定して読み込ませるだけ....
だいぶ詳細は省略させていただきましたが、具体的な手順は、"クイック実行 (C2R) 版の Office 2016 を以前のバージョンに戻す方法" にありますので、そちらを参考にしてみてください。
今回は、法人向け Office 365 ProPlus をロールバックするもう一つの方法について取り上げてみました。
<参照>
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