これまでも、wifiなどのネットワーク上のプリンターが検出されず、通常使うプリンターが、本来使用していたものから別のものに変更されてしまうといったことはありました。
今回は、そうしたことではなく、Windows 10 の仕様によるところが要因で、"通常使うプリンター" が変わってしまう事例をご紹介します。

上記の画像は、Windows 10 上ですが、今回ご紹介する設定が無効なため、従来の方法で管理されているものになります。
普段利用されるプリンターが、通常使うプリンターとして設定されていると、ご覧のようにプリンターのアイコンのところに、緑色のチェックマークがついています。
【何故、通常使うプリンターが変わってしまうのか?】
すでにいろいろなところでも紹介されておりますが、Anniversary Updateの新機能として、Windows 10 の場合には、従来のような、"通常使うプリンター" を設定して優先的に利用するという形での管理方法から、"最後に使ったプリンターが通常使うプリンター" となるような管理方法が追加されております。
もちろんこの設定が有効な場合に、今回のような症状になるわけです。

ですので、この設定が有効な場合には、コントロールパネル>デバイスとプリンター と開いてみても、どのプリンターにも従来のような緑色のチェックマークはつきません。


【アプリケーションによっては設定を変更する必要がある】
単に通常使うプリンターの設定が変わってしまって面倒?というだけならまだしも、実はアプリケーションによっては、この影響を受けることがあります。
WordやExcelなど他のアプリケーションでは全く問題なく印刷できるのに、一部 "通常使うプリンター" の設定を自動的に検出して、印刷するような仕組みのアプリケーションについては、"通常使うプリンターが見つかりません" といったようなエラーになって、印刷ができないという症状が発生することがあります。
こうした場合、アプリケーション側の設定や、ソフトメーカー側で対処してくれて仕組みが変わるのであればそれでもいいのですが、そうならない場合には、現在のところ、この設定をオフにする必要があります。

<設定の変更方法>
スタートボタン>設定>デバイス とはいって、"Windowsで通常使うプリンターを管理する" を上記の画像のように、"オフ" にします。
一部のアプリでそんな事例を確認していますので、仮にこれが要因でうまく印刷できない場合には、一度アプリケーション側の印刷の設定について確認してみて、必要であればこの設定をオフにしてご利用になってみてください。
現在手持ちの PC で確認する限りでは、Insider Preview 版は、既定でオンですが、Anniversary Update がインストールされている Windows 10 の場合には、同じものでも、特に設定を変更してなくても、オンになっているものと、オフになっているものがありました。ですので、Anniversary Update が当たっているからと言って、この設定が必ず既定でオンになっているというものではなさそうです。
今後で言えば、Creators Update や、さらにはその先に予定されている Redstone3 などといった更新により、そのタイミングなどで、この設定が変更されてしまうということもあり得ますので、その場合には一度ご確認してみてください。
<参照>
・Windows 10 で通常使うプリンターを設定する方法
・[Windows 10] 通常使うプリンターを変更する方法を教えてください/富士通
【関連する記事】
- Windows 10 のサポート終了にともなう「ESU」という選択肢 〜 気にな..
- Windows 10 の古いPC(古いCPU)では、一部のアプリが動作しない
- KB503441 の更新プログラムがインストールできない
- Windows 10 から、"ペイント" が消えた?
- 「このデバイスのセキュリティ設定が変更されたため...」と表示されて、サインイン..
- Windows 10 にも、Copilot がやってくる Part 6
- Windows 10 にも、Copilot がやってくる Part 5
- Windows 10 にも、Copilot がやってくる Part 4
- Windows 10 にも、Copilot がやってくる Part 3
- Windows 10 にも、Copilot がやってくる Part 2