一般ユーザー向けには、さらにPCと一緒に提供されている Office Premium という製品もあったりしますが、実のところこの中で動いているのは、すべて Office 2016 になります。
さてこうしてPC向けとして様々な形で提供されている Office 製品ですが、ものによって更新プログラムの提供方法が変わってきます。
何かしらの不具合が発生していて、修正プログラムが提供されましたよ?とアナウンスされたり、こんな新しい機能が追加されましたよ? とアナウンスされていても、確認してみると自分のPCには全く落ちてこないこないということがあるわけですね。
更新チャンネルの違いであったり、あるいは Office Insider 向けの情報であったりと事情は様々です。
ということで、今回は、現在自分がどのバージョンのプログラムを使用しているのか? そして、世間的にはどのバージョンまで更新されているのか? そういった点を調べる方法について取り上げてみました。
【バージョンの確認と更新】
現在利用している製品のバージョンの確認方法は、法人・一般を問わず一緒です。
Office製品のいずれかを起動し、
ファイル>アカウント とクリックして確認します。
表示された画面は、左が一般ユーザー向けの、Office 365 Soloのケースで、右が法人向けの Office 365 ProPlus の例です。
Officeのバージョンが表示されていますが、若干アプリごとにバージョンが異なる場合もあるので、アプリごとのバージョンについては、上記のWordの例で言えば、さらにその下にある "Wordのバージョン情報" をクリックして確認することができます。
更新するには、"更新オプション" をクリックして、"今すぐ更新" とすれば、最新バージョンへの更新が手動でも開始されます。
通常は、自動更新になっているはずなので、あまり意識する必要はありませんが、更新が何らかの事情でできていないケースや、急いで更新プログラムを提供したい場合などには、こちらから行います。
【更新状況の確認】
さて次は現在どこまでバージョンの更新が進んでいるか?というところになります。
<法人向け Office 365 ProPlus>
法人向けに提供されているOffice 365 ProPlusについては以下のところで更新状況が確認できます。
・Office 365 クライアント更新プログラムのチャネル リリース
法人向けのOffice 365 ProPlusの場合には、インストールの段階で、変更プログラムチャンネルを決めますので、更新チャンネルによって、バージョンの進み具合も異なります。
・Office 365 ProPlus への更新を管理する
Current Channel、Deferred Channel、Deferred Channel の最初のリリースの3つありますが、"法人向けOffice 365 で、Office Insider に参加する Part 2" の記事の中でも取り上げていますが、Office展開ツールを利用して、"configuration.xml" ファイルを書き換える際に、"Channel" を指定していきます。
なお展開後に、更新チャンネルを変更する場合には、レジストリを変更することで変更することも可能です。
・Office 365 ProPlus の更新プログラム チャネルをレジストリで変更する方法について
詳細は上記サイトをご確認ください。
- 現在の更新状況
Current Channel:Ver.1702(Build 7870.2031) 2017/3/27現在
Deferred Channel : Ver.1609 (Build 7369.2120) 2017/03/14現在
First Release for Deferred : Ver.1701 (Build 7766.2071) 2017/03/14現在
<一般向け Office 365 Soloなど>
一般ユーザー向けに提供されているものについては、
・Office 365 の新機能
のところで、更新プログラムの展開状況が確認できます。
Windowsのデスクトップ版、Mac版、iOS/Android/WindowsMobileなどデバイスごとに情報を確認することができます。
- 現在の更新状況
Windows版
Ver.1702 (Build 7878.2031) 2017/4/11現在
Mac版
Ver.15.32(170304)
<Office Insider向け>
さてこれまでのものとは別に、Windows の Insider プログラム同様、Office にも、Office Insider と言って、事前に先行リリース版を利用してもらって、フィードバックしてもらおうという試みも行われております。
こちらは基本的に、コンシューマー向けプログラムとなっていますが、法人ユーザーでも参加は可能です。
以前にも取り上げましたが、一般ユーザーの場合には、製品情報のところに、Office Insider へ参加するためのボタンがありますが、法人ユーザーにはないため、参加するには、予め、"configuration.xml" ファイルを変更・利用して、Office Insider としてインストールする必要があります。
・Office Insider で利用できる新機能
- 現在の更新状況
Windows版
Insider Slow:バージョン 1703(Build 7967.2073) 2017/4/8現在
Insider Fast:バージョン 1705(Build 8029.1000) 2017/4/11現在
Mac版
Insider Slow:15.33(170403)
Insider Fast:15.34(170404) 2017/4/11現在
考えてみるとこれだけいろいろなバージョンが出回っていて、利用環境によって更新状況もまちまちなので、現在自分が利用しているバージョンがいかなるものなのか?
常に把握しておく必要がありそうですね。
<参照>
・Office 365 ProPlus 更新プログラム チャネルの概要
・Office 365 client update channel releases
・Office 365 クライアント更新プログラムのチャネル リリース
・Office 365 の新機能
・Office Insider で利用できる新機能
・概要: Office 展開ツール
・リファレンス: Office 展開ツールのオプションの構成
・Announcing March Insider Slow update for Office for Windows desktop
・Insider Fast release notes: 15.34 (170404)
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