利用者にとっては、非常にありがたいし、便利なことです。が、そこにはいろいろ制約もあります。当然デスクトップ版のソフトとは別物ですので機能に制限があるのは致し方ないことですが、今回はその中でも Word Online と Google Docs で縦書き文書についてみてみました。
縦書き文書というのは、どちらかといえば日本独自の仕様なので、こうしたOnlineサービスにはなかなかなじめない部分もあるんでしょう。
結果から言えば、Word Onlineがやっぱりえらいのは、縦書きでの文書が取り扱える点です。縦書き文書データを共有したいといことだと、やはりOneDriveでないとダメなんですね。
ということで、縦書き文書の取り扱いを比較してみました。
まず、以下が、OneDrive と Google ドライブに保存したデータです。保存してみて分かりましたが、フォルダを作成するのも、OneDriveなら右クリックでできるのに対して、Googleドライブは、作成をクリックして行わないといけないといった違いもあるんですね。


では具体的に見ていきましょう!
1) 縦書き横置き文書を開く
閲覧モードの段階で、Googleドライブでは、横書きに変換されてしまいます。さらに余計なお世話で、> を押すと、同じフォルダ内のもう一つの文書が表示されてしまいます。
当然ですが、この状態で、Googleドキュメントで開いてもやはり横書きの状態です。


Word Onlineの場合、閲覧モードの段階ではご覧のとおりきちんと縦書きで表示されます。
ただし、Word Onlineでも、編集モードになると、やはり横書きに....このあたりはGoogleドキュメントと変わりませんが、当然ながら、編集が済んで元に戻ればまたきちんと縦書き文書は縦書きに表示されます。


2) 縦書き縦置き文書を開く
結果としては、縦書き横置き文書を開いた時と一緒です。
Googleドキュメントの場合


Word Onlineの場合


3)新規に作成してみる
では最後に既存のデータではなく、全く新規に縦書き文書が作成できるのか? 確認してみました。
Googleドキュメントの場合


WordOnlineの場合


どちらのケースも縦書き文書の新規作成はできませんでした。Word Onlineぐらいはできるようになってもらいたいのですが、少なくとも今後こうした機能が追加されていくことに期待したいところです。
ということで、"縦書き文書" という点についてみると、レイアウトだけ取ってみても、まだまだ壁はあるようですね。
ただし、編集ができるという点では、Word Onlineの方が使い勝手はいいようです。
ちなみに、Googleドライブに保存された縦書きドキュメントを、手を加えないで、ローカルPCにダウンロードした場合には、縦書き文書は縦書き文書として書式が維持されておりましたが、一度Googleドキュメントなどで開いてしまうと書式が失われ、ダウンロードしても縦書き文書としての体裁は失われてしまいます。なので、Googleドライブに縦書き文書を保存する場合には、取扱には注意が必要ですね。
さらにちょっと個人的にも興味があって、こんな実験もしてみました。一太郎で作成したデータ(JTDデータ)はどうなるのか?
Word Online : 全く応答なしで開くことも、エラー表示も何も出ません
Googleドキュメント : Google DriveにUpすると、なぜか?Wordデータとして表示されます。あれ?閲覧できちゃったりするのかな?と期待を持たせつつもクリックしてみると、"現在、このドキュメントを表示することはできません" となって、結局のところ開けませんでした。
Google ドライブビューワーでも、"現在、ドキュメントを表示できません。しばらくしてからもう一度試してください。" と表示されるだけでした。
残念ながら、さすがに一太郎データはOnlineサービスでは開くことすらできませんでしたね。
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