Windows自体にも、WindowsVista以降、データを管理するシャドーコピーなんて言う機能がついたことで、データを上書きしても、以前の状態のデータを呼び出すことができるようになっていますが、あいにくどんなEditionでも利用可能なことではなく、またシステムの復元と連動している関係で、システムの復元を利用した復元ポイントが作成されない限り、以前の状態に戻すこともできません。
こうした機能がない場合には、OSの機能で試せる救済策が皆無ってことですから、ないよりはあったほうが便利には違いありません。ちなみに、シャドーコピーの機能を搭載しているのは、以下のEdition が対象です(参考まで)。
WindowsVistaの場合:
Windows Vista Business/Ultimate/Enterprise のみ
Windows7の場合:
Windows7 Home Premium/Professional/Ultimate/Enterprise のみ
今回、取り上げたいのがOfficeに新しく追加された "バージョンの管理" という機能の登場です。もちろんWordやExcel、PowerPointといったソフトに限られますが、これらのソフトのデータを利用中誤って上書きしてしまったり、保存しないで終了してしまったりした場合、この機能が役立ちます。
ファイルをクリックして、バックステージビューを表示。"情報" をクリックすると、"バージョンの管理" というボタンが確認できると思います。通常、自動バックアップの機能を有効にしておかないと当然この機能も活かされませんが、自動バックアップされたものが、バージョンというところに表示されます。
また、保存し忘れたものは、"バージョンの管理" をクリックすると、"保存されていない〜の回復" というメニューをクリックすることで、
Cドライブ>ユーザー>(ログインユーザー名)>AppData>Local>Microsoft>Office>UnsavedFiles
というフォルダ内に保存されていることがわかります。こちらからデータを選択して開くことで保存し忘れたファイルも呼び出せることになります。ただしもちろんのことですが、この "バージョンの管理" という機能も、自動バックアップ機能が有効になっていないと意味ありません。Officeの自動バックアップの機能と連動します。
気になる方は、
ファイル>オプション>保存
と開いて、 "文書の保存" にある "次の間隔で自動回復用データを保存する" と "保存しないで終了する場合、最後に自動保存されたバージョンを残す" にチェックが入っているか? 確認しておきましょう。せっかくうっかりミスとカバーしてくれる Office の機能、利用しない手はありませんからね。
参考までに、以前に紹介したかもしれませんが、シャドーコピーについて。
シャドーコピーが有効になっていて以前の状態が保存されている場合には、データアイコンの上で右クリックして、プロパティを開くと以下にあるような "以前のバージョン" と言うタブを開くと、"ファイルのバージョン"のところに表示されます。
こちらの項目をクリックして選択した上で、復元やコピーなどにより、失ったデータを復旧させることが可能となります。
【関連する記事】
- コピーしたはずなのにコピーできていない
- 2025年はサポート終了ラッシュ。Office 2016/2019 もサポート終..
- Office 2024 の一般向け販売がスタート!
- Office LTSC 2024 一足お先に法人向けにリリーススタート
- 秘密度ラベルの新機能として、"動的透かし" が導入される
- 「プライバシー設定に対する変更を適用するにはOfficeを再起動してください」の..
- Microsoft 365 の各アプリが、OpenDocument Format..
- Office 2016/2019 のサポート終了
- Office の基本操作 Vol.2024-06-1 Office のショートカ..
- アクセシビリティに配慮したPDFの出力へ