以前より 時々そうしたPCを拝見することがありましたので、改めて確認してみました。
左:Microsoft 365 Apps for enterprise 右:Microsoft 365 Family
通常であれば、
というのが標準のはず...
もちろんこれ以外にもポイントはあるわけですが、この「白紙の文書」をクリックして開くと、フォントサイズが、11ポイントになっていたり、エンターを押して、段落を変えると段落後の行間が広がっていたりするケースをちょくちょく見かけました。
多くの場合は、
- フォントサイズ:11pt
- 段落後の行間:8pt
- 行間:倍数 1.08
最初にご紹介した、Wordを起動し、「白紙の文書」を開いて、サンプルテキストを入力した画像を見ていただければ、一目瞭然ですね。
また他にもWebで公開されている情報を検索してみると、一般向けの製品については、2024年1月ぐらいから変更されているようです。
手元の環境では、Enterprise の Microsoft 365 や Office 2019 Pro Plus の入っている PC では変わりありませんでした。また一般向けの Microsoft 365 Family(以前はPersonal)でもかなり以前より使用しているものでも、標準テンプレートファイルが書き換わっていたものもありましたが、大半は変わっておらず、更新で変わるものなのか? その事実は確認できておりません。
しかし先日、ブログでも紹介しましたが、新規に Microsoft 365 Family をインストールした際に、Outlook(classic)がついてこないといったことで検証したPCでは、すでに変わっておりました。つまり一般向けのものでは、新規に導入したケースではすでに変わっているわけですね。
【変更されたポイント】
では改めて以前の標準テンプレートファイルと、現在の標準テンプレートファイルについてその変わった点を比較してみましょう。
【フォント】
Microsoft 365 Apps for enterprise:
Microsoft 365 Family:
【段落】
Microsoft 365 Apps for enterprise:
Microsoft 365 Family:
| 変更されたポイント | これまでの Word | 現在の Word |
| 【フォント】 | | |
1 | フォントサイズ | 10.5pt | 11pt |
2 | 合字 | なし | 標準合字およびコンテキスト合字 |
| 【段落】 | | |
3 | 段落後の間隔 | 0行 | 8pt |
4 | 行間 | 1行 | 倍数:1.08 |
5 | 配置 | 両端揃え | 左揃え |
もちろん、ちょっと前だと標準フォントも、"MS明朝" だったわけですし、それが現在は "游明朝" になっているわけですから、これまでもこうして標準テンプレートファイルが変わったこともあるので、それ自体は特別なことでもないわけです。
しかしFOM出版社の例にもあるように、ものによってはこの変更により、完成した文書が画面通りにならないといったケースや、以前と異なって行間が空きすぎるのは気になる.... というケースでは、修正が必要になってきます。
【"Normal.dotm" ファイルの再構築では必ずしも改善しない】
標準テンプレートファイルがおかしくなったケースで、いの一番に試すであろう「
Normal.dotm」ファイルの再構築。「
標準テンプレート (Normal.dotm) を変更する」の中でも紹介されていますが、いわゆる「
白紙の文書」を開くと呼び出されるのが、「Normal.dotm」という標準テンプレートファイル。
通常は、いったん削除したのち、Word を再度起動すれば自動的に新規の標準テンプレートファイルが生成されるので、これで大方のものが改善するはず... でしたが、今回のケースでは、改善しないケースも多々あるようです。
ちなみに手元の環境では、先日新規に Microsoft 365 Family をインストールしたものについては、Normal.dotm ファイルの再構築で、
については、従来のものに置き換わりましたが、
については、新たな設定のままでした。
以前に相談を受けたケースで、Normal.dotm ファイルを再構築したケースでは、今回のようにフォントサイズすら変わらなかったというケースもありましたが、手元の環境では同様に Normal.dotm ファイルを再構築しても改善しないケースもあり、この辺りはすべてのケースでこうなるものでもないようでした。
【従来の設定に戻す】
とりあえず個別に設定変更方法について見ていきましょう!
1) フォントの設定:
- Word を起動し、「白紙の文書」をクリックして開きます。"ホームタブ" の "フォントグループ" にあるダイアログ表示ボタンをクリックします

- フォントダイアログが表示されますので、
フォントタブ:フォント 11 ➡ 10.5
詳細設定タブ:
OpenTypeの機能 合字 「標準合字およびコンテキスト合字」➡「なし」
に変更し、「既定に設定」をクリックします。
「Normal.dotm テンプレートをを使用したすべての文書」を選択し、「OK」で閉じます

2) 段落の設定:
- まずはWordの画面から、ホームタブ>段落グループ にあるダイアログ表示ボタンをクリックします

- 段落のダイアログが表示されますので、
全般・配置:左揃え ➡ 両端揃え
間隔・段落後:8pt ➡ 0pt
間隔・行間:倍数 ➡ 1行
に変更し、「既定に設定」をクリックします。
「Normal.dotm テンプレートをを使用したすべての文書」を選択し、「OK」で閉じます
ちなみに、こうして設定を変更し Normal.dotm ファイルを書き換えたとしても、この書き換えた Normal.dotm ファイルをデスクトップなどに移動し、再構築させると.... 「【"Normal.dotm" ファイルの再構築では必ずしも改善しない】」のところでもご紹介したように、"配置" と "合字" の設定は元に戻った形で Normal.dotm が再構築されるようです。
ちなみに今回のこうした仕様の変更って、もしかしたら Web 版 Word「Word for the web」との関係があるのか?と思って、Web 版も確認してみました。
- フォントサイズ:11ポイント
- 合字:機能なし
- 配置:両端揃え
- 行間・行間:1.08pt
- 行間・段落後:0行
微妙に同じだったり、違っていたり... からするとあまり Web 版との仕様の関係でもなさそうです。
<参照>
posted by クリック at 08:00| 東京 ☁|
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