2025年01月05日

Outlook(new) における PST ファイルへの対応

2024年末をもって、ついに Windows の「メール」「カレンダー」の各アプリに提供およびサポートが終了し、年が変わって 2025年1月 からは完全に Outlook(new) へと移行になりました。

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さてご存じない方もいらっしゃるかと思いましたので、改めて 「PST」ファイルと 「Outlook(new)」の現在の関係性についてご紹介させていただきます。


【Microsoft Outlook と Outlook(new)は全く別のアプリ】

まずはこんなところから。Microsoft Outlook(Outlook2016、Outlook2019、Outlook2021、Outlook2024、Outlook365)といったアプリと、「Outlook(new)」は全く別のアプリになります。

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現在は、Microsoft Outlook は、「Outlook(classic)」とも呼ばれ、スタートメニューをたどってみていただくと、Microsoft Outlook が導入されているPCの場合には、「Outlook(new)」と「Outlook(classic)」が並んで表示されていることからもお分かりいただけると思います。

この他にも「Outlook on the web」なんていう Web版の 「Outlook」もありますが、こうしたものすべてを含めて「Outlook」ブランドというわけで、これらのアプリやサービスはこのブランドを構成する要素ということになります。またそれぞれが、その機能も利用方法も異なります。


【Microsoft Outlook のデータファイル】

Microsoft Outlook に、POP形式でアカウントを設定すると、メッセージデータや、スケジュールや、アドレス帳などのデータは、個人用データ(PST)ファイルとして、デフォルトでは、Cドライブ内のログインユーザー配下の ドキュメント>Outlookファイル というフォルダ内に保存されています。

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Outlook データ ファイル (.pst および .ost) の概要」にもありますが、IMAP形式で設定されていた場合、オフラインデータファイルとして、「OST」ファイルという形で保存されているケースもあります。

ちなみに「OST」ファイルについては、「オフライン Outlook データ ファイル (.ost) ファイルからインポートすることはできません」とあるように、このデータは、そのままデータをインポートして復元するといった形では利用できません。


【「Outlook(new)」はインターネット接続が必須】

Microsoft Outlook /Outlook(classic)と、Outlook(new)の大きな違いは、オフラインで利用できるかどうか?の部分でもあります。
Microsoft Outlook の場合には、インターネットの接続がなくても、PC内にデータが保存されているので、新規の送受信はできなくてもメールも起動しますし、受信済みのデータなどは見ることも可能です。

これに対して、Outlook(new)は、データをPC内に保持されておりません。インターネットがつながって、クラウド上に保持されているデータを閲覧する形で動作するものなので、インターネット接続ができていない環境では、利用できません。

新しい Outlook と従来の Outlook の機能の比較」にはそれ以外のものも含めて、その違いについて紹介されていますので、ぜひご参照ください。


【PSTファイルへの対応は?】

メールアプリ → Outlook(new)
への移行はこれである程度ご理解いただけると思いますが、では、

Microsoft Outlook → Outlook(new)
への移行は、まだまだ時間がかかります。

その一つには、従来の Microsoft Outlook で使用していた PST ファイルとの互換性の問題があります。

現在の Outlook(new)では、これまでの Microsoft Outlook が使用していた PST ファイルをインポートすることもできません。

-- Microsoft 365 ロードマップによる情報:

以前にもこのPSTファイルへの対応について、


で紹介した当時は、2025年3月ということで、「Outlook: Initial version of PST support in new Outlook for Windows」に、2024/6/6付で公開されておりました。

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その後、2024/11/12付の更新で、そのロールアウトが "January 2025" に更新されておりました。そしてその内容は....

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Microsoft Edge (Bing 翻訳)で翻訳してみると....

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っていうことで、その第一フェーズとして、読み取り専用という形で2025年1月にロールアウトされるようです。まもなくってことですね。
ただしこの段階ではPSTファイルを開いて、ここに保存されているメッセージデータや、カレンダー、アドレス帳のデータを見ることが可能になるだけで、インポートなどはまだできないようです。次のリリースで、サポート機能が拡張されるようなので、PSTファイルを取り込めるようになるのはまだ先のようです。

今後の更新に期待しましょう。

メールアプリは、Outlook(new)になりましたが、昨年開催された Microosoft Ignite 2024 の時の情報ということで、「What’s new and coming to Microsoft Outlook – Ignite 2024」のブログでも紹介されていますが、今後数年をかけて、その互換性をサポートしつつ Microsoft Outlook / Outlook(classic)も Outlook(new)に変わっていくことになります。

昨年秋にリリースされた「Microsoft Office Home 2024」では、その製品構成から、"Microsoft Outlook" がなくなりました。Outlook(classic)から、Outlook(new)へのシフトも着々と進んでいます。


<参照>




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posted by クリック at 08:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Microsoft Outlook/New Outlook | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする