iPhone や iPad といった Apple 製デバイスで採用されている HEIC/HEIF/HEVC といった画像・動画ファイル。
高画質な状態を維持して、ファイルサイズをおおよそ1/2へと大幅に圧縮してくれる非常に便利なファイル形式です。
- HEIC= High Efficiency Image Coding
- HEIF= High Efficiency Image File Format
- HEVC= High Efficiency Video Coding
HEIF は、効率的に画像ファイルを扱うために策定された規格です。そしてHEIC は、HEIF の規格をベースとして誕生した具体的な画像ファイル形式の一つになります。HEVC は、HEIF の動画版のファイル形式といった感じです。
【拡張機能が必要】
Apple の世界では一般的でも、Windows の世界ではまだまだ一般的な地位を確立していないものって色々あるわけですね。
なので、Windows 上で扱うには、HEIC であれば JPEG、HEVC であれば MP4 などに変換する必要が出てきます。
しかし一方で、Windows の方も着々と変わりつつあります。現在の Windows 11 であれば、このファイル形式も何もしなくても表示・再生できるようになっています。
2017/9/19 にリリースされた iOS 11から iPhone にて新しい写真(HEIF) ・ 動画(HEVC) 形式が採用されているわけですが、それから大幅に遅れること数年。2022年9月20日にリリースされた Windows 11 Ver.22H2 からは、HEVC 形式が標準でサポートされるようになりました。Ver.22H2 ということは、すでに 2024年10月8日 にはサポートが終了している OS になるので、現在有効な Ver.23H2 あるいは Ver.24H2 をご利用であれば、少なくとも Windows 11 は対応しているわけですね。
もっとも、Windows 10 の場合には、Microsoft が提供する純正のものであれば、Microsoft Store にて検索して、120円を払って拡張機能(「HEVC ビデオ拡張機能」)をインストールしないと利用できません。
【拡張機能に頼らないでPCに取り込む】
PCに取り込めても、拡張機能がなければ表示も再生もできないので意味ないわけですが、拡張機能を導入せずにPCに取り込むそんな方法もあったりしました。「写真の拡張子がHEICファイルで見れません。PCで開いたり変換する方法は?」(nojima) の中で紹介されていた Google フォトを介して取り込む方法。
Google フォト上では、HEIC は普通に利用できますが、これをPCに取り込む前にひと手間加えれば、JPEG 画像として、保存することも可能になるようです。
またさらに同サイトによれば、 iPhone などで転送設定のところで、転送の際の形式を JEPG や MOV 形式に変換するように設定することも可能なようですね。
-- Apple のデバイス側で設定をオフにする:
さらには PC側 ではなく、iPhone などのデバイス側で設定を変更してしまうということも可能です。
現在の iPhone や iPad では、標準でこの機能が有効になっていますが、「Apple 製のデバイスで HEIF/HEVC メディアを扱う」(Apple)にもありますが、Windows との互換性を優先するように Apple のデバイス側の設定を変更してしまうことも可能です。
- 設定>カメラ とタップします
- "フォーマット" をタップし、"互換性優先" を選択します
とすることで変更すれば、JPEG、あるいは H.264 フォーマットで保存されるようになります。
いろいろやり方はあるようなので、120円払って拡張機能を導入してしまう方が簡単かもしれませんが、使い勝手のいい方法でご利用になってみてください。
<参照>