すでにご存じの方も多いかと思いますが、 mac 向けの Office 製品、 Office for mac については、基本的に最新のシステムは、現在リリースされている最新の macOS を含めて 2つ前までです。
これまでにもこのブログでもご紹介していますが、新たな macOS がリリースされれば、この状況は随時変わることになります。例えば、現在 mac 向けに提供されている Office for mac には....
- Office 2021 for mac
- Microsoft 365 for mac
といった2つの製品のみになります。Office 2019 for mac まではサポートが終了しております。そして、これらの製品に対応している macOS は...
- macOS Monterey 12.0
- macOS Ventura 13.0
- macOS Sonoma 14.0
のみになります。
macOS の場合、Windows のように明確にサポート終了を言いませんが、基本的には、Update が提供されなくなったら サポートが終了したことになります。ということで、実質的には macOS Big Sur 11.0 までは、すでに macOS の Update の提供も終了しており、実質サポートが終了しております。
さらにこの秋には、macOS Sonoma の次となる macOS Sequoia のリリースが予定されているので、これが登場すれば 現在 Mirosoft 365 でサポートされている macOS Monterey 12.0 はサポート対象外となって、今後は、新規の最新バージョンのインストールができなくなってしまうことになります。macOS Monterey も macOS 自体のサポートも終了しちゃうわけですね。
【旧 macOS で利用可能なバージョン】
さてそんなサポート対象から外れた macOS の場合、Office 製品は全く使えないのか?というと実はそんなことはありません。
新規にインストールしようとすると、当然ながらその段階での最新バージョンがダウンロードされるので、最新バージョンに対応していない macOS の場合には、インストールの段階ではじかれてしまいます。
ただし Microsoft 365 のサブスクリプションをご契約されているのであれば、古いバージョンでもインストールパッケージが提供されているものについてはインストールもできます。
-- 古いバージョンのインストール:
「Office for Mac のリリース履歴」には、これまでに提供されていた Office for mac の更新プログラムの情報が紹介されていますが、画像にもあるように、そのバージョンごとの「インストールパッケージ」と「更新プログラムパッケージ」もダウンロードできるようになっています。
ざぁ〜っとのぞいていただくとお分かりいただけると思いますが、インストールパッケージについては、2019年7月16日に提供されている Ver.16.27(ビルド19071500) までのものであればダウンロードができるようになっています。
つまりはここからご利用環境に応じたインストールパッケージをダウンロードすればいいわけです。ライセンス認証は、Microsoft 365 のライセンスがあれば問題ありません。Microsoft アカウントでサインインすればいいだけです。
さてでは、ちょっと古いサポートが終了した macOS でどのバージョンまで使用できるか? mac向けに提供されているCDNなどのサイトからも情報を拾ってみると、以下のようになります。
- macOS Big Sur Ver.11.0の場合
2023年9月12日リリース Ver.16.77(23091003) - macOS Catalina Ver.10.15の場合
2022年10月11日リリース Ver.16.66(22100900) - macOS Mojave Ver.10.14の場合
2021年10月12日リリース Ver.16.54(21101001) - macOS High Sierra Ver.10.13の場合
2020年11月10日リリース Ver.16.43(20110804) - macOS Sierra Ver.10.12の場合
2019年10月15日リリース Ver.16.30(20110804)
それぞれのmacOS で利用可能な最後のバージョンが上記の通りになります。つまりすべて「Office for Mac のリリース履歴」からダウンロードは可能なわけです。
-- Office のライセンスで見た場合:
ちょっと見方を変えて、Office 2016 とか、Office 2019 などのライセンスを持っている場合、どのバージョンまで利用できるのか?についても、CDNの情報から確認してみました。
- Office 2019の場合
2023年10月10日リリース Ver.16.78(23100802) - Office 2016の場合
64 bit版 2020年10月13日リリース Ver.16.16.27(20101200)
32 bit版 2016年8月22日リリース Ver.15.25(160818)【32ビット版最終バージョン】
ちなみに、CDN上ではさすがに32bit版は無理みたいですが、上記の製品もまだダウンロードは可能なんですね。
-- 使用上の注意:
古い macOS で、古いバージョンを使用していると、当然 Update などができるわけではないので、Microsoft AutoUpdate などを起動するとmacOS のアップグレードを求める画面が表示されます。
上記の画像は、古い Macbook Air の macOS BigSur Ver.11.0 に Microsoft 365 をインストールしている例です。
Word や Excel などの各アプリは問題なく利用できますが、起動すると Update するようにバーが表示されます。またこれに従ってアップデートをしようとしても、今度は Microsoft AutoUpdate が起動して、上記のように macOS のアップグレードをするように求められてしまいます。これは避けられません。
今回はサポート対象外となってしまった macOS 向けにインストールできる Office 製品についてご紹介しました。
ただし macOS にしても昨今その脆弱性をついた攻撃をされているケースも多く、頻繁に更新がかかっています。また Office 製品についても、当然ながら古い場合には新たな不具合が見つかっても改善されることもないため、古い macOS や 古い Office 製品自体をご利用になることは基本的にはお勧めできません。
さらに macOS にしても、Office の旧バージョンにしても、既にサポートが終了している製品である以上、その使用にあたってはあくまでも自己責任で試していただくことになります。不具合が発生しても、自分で解決できる方以外のご利用についてはお勧めいたしませんのでご注意ください。
<参照>