今回は、Microsoft Word に搭載されている音声入力機能について取り上げてみました。
Microsoft Word には、音声などから自動で文字入力をするための機能に、「ディクテーション」と「トランスクリプト」といった2つの方法があります。そもそもなぜ2つあるのか? 2つの違いは何なのか? このあたりについて確認してみました。
【手入力より音声入力?】
入力が苦手.... そんな方にとってみれば、PCに向かって話せば、自動的に文章を入力してくれるという「音声入力」という機能は非常に助かるものかもしれません。また入力自体が苦にはならない人でも、数十ページにも及ぶ大量のデータとなると、音声入力の方が負担も少ないケースもあるでしょう。例えば、先日の会議の議事録、文字起こし頼まれたけどどうしよう...? そんな方もいらっしゃるでしょうね。
要するにこうしたツールをいかに上手に利用して、作業効率を上げるか?そこがポイントなわけです。
Microsoft Word には、音声による文字入力をサポートしています。それが今回ご紹介する
- ディクテーション
- トランスクリプト
と言う機能になります。では具体的にそれぞれの機能について見ていきましょう。
1) ディクテーション
「ディクテーション」は、昔英語の授業などでやったことがあるかもしれませんが、文字通り音声から文字に書き起こす作業のことをさします。つまりPCに内蔵のマイクなどから入力された音声データをリアルタイムに文字起こししてくれる機能です。マイク以外にもサウンドミキサーという機能が利用可能なPCであれば、PCで再生可能な音声データを取り込むことも可能です。
2) トランスクリプト
「トランスクリプト」は、いわゆる "文字起こし" というもので、音声データを文字に書き起こしてくれるというところでは一緒ですが、どちらかといえばビジネス用途の機能になります。単に文字として入力するというだけではなく、話者を判別して話者ごとに分けて文字起こししてくれるなど様々な文字起こしに必要な機能が搭載されています。
【利用するには?】
それは便利... なら使ってみようと、Word を開いてみた方もいらっしゃるかもしれませんが、あれ? ホームタブに「ディクテーション」と言うツールがない... そんな方も多いかもしれません。
実はこれらの機能は基本的には、Microsoft 365 のサブスクリプションが必要な機能になります。つまり、Microsoft 365 Personal などのサブスクリプションを利用している方だけが利用可能な機能です。
ただし Word 2019 までは、サブスクリプションがないと利用できない機能でしたが、Word 2021 からは、ディクテーションのみ統合パッケージ版でも利用可能になりました。
ディクテーション | トランスクリプト | |
Office 2019以前 | × | × |
Office 2021 以降 | ○ | × |
Microsoft 365 | ○ | ○ |
Word for the web | ○ | ○ |
一方で、Web 版の Word (Word for the web) であれば、サブスクリプションがなくても、Microsoft アカウントさえあればご利用いただけます。
【音声入力】
ところでちょっと 「音声入力」と言うことだけに限って言えば、Word に限らず、Windows 10 や Windows 11 には、その OSの機能 として「音声入力」と言う機能もあります。なので Word 上で音声入力したいと言うことであればこうした機能を利用することも可能です。
Windows キー + H
と押すと、音声入力のツールバーが表示されます。
Word を起動してから、Windows キー+H で 音声入力のツールバーを表示させて、マイクボタンをクリックする。そんな方法でも、Word での音声入力は利用できますので、Word 2019 以前のものをご利用であればそうした形でご利用いただくことも可能です。
<参照>