Windows 版であれば、ALTキーを押すと表示される "キーヒント"。マウスを使わずにキーボードのみで操作する場合、どういったショートカットキーで操作すればいいのか?を表示してくれるあれ... ですね。「アクセスキー」とか、「キー・ヒント(KeyTips)」などと言ったりする機能です。(下の画像は Windows 版 PowerPoint for Microsoft 365 のものです)
とうとう Office for mac でもこれが利用可能になります。
US時間6月22日付に公開された「KeyTips now available in Office for Mac」で発表されたものです。
たしかに、これまでであれば Office for mac では、Altキーはないものの、それにかわる Optionキーを押下げても、何も反応しなかったわけですが、なんかのタイミングで、Option キーを 押したりするとキーヒントがでてきたりして、「あれ?」ってなるのかもしれません。
【mac 向け Office のアプリで導入】
KeyTips あるいは "キーヒント" と呼ばれるこの機能は、キーボードの操作のみで各タブから機能を呼び出すための "キーボード・ショートカット" とも呼ばれる機能を利用するためのヒントになるものです。
冒頭の画像にもあるように、Windows 版の Office の各アプリでは、Altキーを押すことで表示されます。当然ながら mac の標準キーボードには、Altキーはないわけで、これに代わる "Option" キー でこの機能が利用できるようになりました。
-- 利用可能なアプリ:
今回、この機能が利用可能になるアプリは、以下の通りです。
- Word
- Excel
- PowerPoint
- OneNote for Mac
Outlook for mac は含まれておりません。何故か? 憶測にすぎないかもしれませんが、恐らくすでに Mac 版の Office ファミリーの Microsoft Outlook については、Windows 版でいう New Outlook に置き換わっていますので、そのためだと思われます。Windows 版でも、New Outlook については、Altキーを押してもキーヒントは表示されません。ただし classic Outlook(Microsoft Outlook)では、このキーヒントも利用可能です。
-- 利用可能なバージョン:
Ver.16.86 (ビルド 24052212) 以降を利用の Beta Channel ユーザー
ただし今後数か月のうちにすべてのユーザーに展開される予定のようです。
-- 既知の問題:
既知の問題として、ブログ上では、今回のキーヒントが利用できるのは、Microsoft 365 Insider の英語版のみとなっていますが、既に手元の日本語版でも利用は可能でした。
もちろん一般リリース時までにはすべての言語で利用可能になるようです。
【キーヒントとその利用】
ということでさっそく、手元の Beta Channel で確認してみました。
今回は、新しいスライドを追加する手順を試してみました。
1) まずは、PowerPoint for mac を起動した例ですが、Option キーを押すことで、キーヒントが表示されます
2) "挿入" のところの "N" を押します
3) すると挿入タブ配下のコマンドにキーヒントが表示されますので、"新しいスライド" のところの "S" を押します
4) さらに同じ "S" で利用可能なコマンドが表示されますので、再度 "新しいスライド" のところで、"SI" となっているので、さらに "I" を押します
5) "Office テーマ" という新しいスライドの一覧が出てくるので、ここからは、矢印キーを利用して "タイトルとコンテンツ" に合わせてリターンキーを押します(今回は、"タイトルとコンテンツ"というレイアウトを選択しました)
6) 新しいスライドが追加されました
-- キーヒント の ON/OFF:
キーヒントを表示させるには、Option キーを押すことはすでにご説明させていただいた通りです。では解除するには?
- 再度、Optionキーを押す
- ESCキーを押す
いずれかの操作で解除できます。キーヒントを表示させて、途中であっても問題ありません。
--キーヒントの 利用について:
ブログの中では、"Tips and tricks" のところで、"Keyboard shortcuts for KeyTips" (「キー ヒントのキーボード ショートカット」)へのリンクがあります。こちらは日本語ページも用意されています。
現在はまだ今回の macOS 向けに加わった情報は反映されていないので、リンクはあくまでも、Microsoft 365アプリ向けの一般的な内容になっています。Windows 版のもので、Altキーを Option キーに置き換えて考えればほぼ一緒です。Mac 版には、ファイルタブがないなどアプリ自身の違いもあります。
このページは、「キーボードでリボンを操作する」というところで、実は macOS 向けの情報もあったりします。
ただし現在ここで紹介されているものは、あくまでも macOS 側で、キーボードナビゲーションを設定する方法であって、今回ご紹介している Office のキーヒントとは異なります。今後は、今回ご紹介したほうの操作で可能になるわけですね。すべてのユーザーに展開されれば、個々の情報も今後変更になるんでしょうね。
またブラウザを介して利用する Web 版については、Windows も Mac も一緒。Windows であれば、Altキー + ピリオド を押すのに対して、Mac であれば、こちらは、Control キー + ピリオド を押すことになるようです。
<参照>