ひと月ほど前、Windows Blogs にて、Office LTSC 2024 プレビュー版 の公開が近いことが報じられておりましたが、ついに Office LTSC 2024 のコマーシャルプレビュー版 が公開されました。
法人向けの製品ではありますが、今後の一般向けの "Office 2024" へのスタートという言えるものにもなるので、遅ればせながら、その概要をご紹介させていただきます。
【"LTSC" とは?】
"LTSC" とは、"Long-Term Serviceing Channel" の略で、主に法人向けに提供されている製品になります。一般向けのものではないので、一般ユーザーにはなじみのない製品かもしれませんが、一般ユーザー向けの製品との大きな違いは、オフライン環境での利用が可能な点でもあります。Update などを受け入れられない限られた規制対象のデバイスや製造プロセス制御のデバイスなど特殊な利用を想定した製品になります。
今回提供がスタートしたものは、"プレビュー版"。つまり "LTSC" であると同時に、さらにまだ正式提供前のもの。事前に、これらの製品を利用している企業などが自分の環境で試験するための試験版になります。
なので、「Office LTSC プレビューの概要」の中でも触れられておりますが、
- このプレビュー プログラムは、Office の新しいボリューム ライセンス (永続的) バージョンである 2024 Office LTSC購入および展開する予定の組織を対象としています。
- このプレビュー プログラムは、Office のホーム ユーザーを対象としたものではありません。
といったものになります。
【Windows 向けだけではなく Mac も対象】
今回スタートした商用プレビュー版となる Microsoft Office LTSC 2024 は、Windows はもとより、macOS も その対象となっております。
-- ライセンスポリシー:
今回提供される Office LTSC 2024 には、固定ライセンスポリシー が適用され、正式にリリースされたのち、5年間サポートされます。
-- 提供形式:
Windows:クイック実行形式
Mac:Appleパッケージ形式(pkg)
-- 提供製品:
- Microsoft Office LTSC Professional Plus 2024
- Microsoft Office LTSC Standard for Mac 2024
- Microsoft Project Professional 2024
- Microsoft Visio Professional 2024
なおそれぞれ、
Microsoft Office LTSC Professional Plus 2024:
Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote、Access
Microsoft Office LTSC Standard for Mac 2024:
Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote
といったアプリで構成されます。
【今回プレビュー版として提供される製品】
ただし、今回のプレビュー版で提供されるのは、「プレビュー Office LTSCインストールする」にもあるように、
- Office LTSC 2024 for commercial preview
- Project 2024 プレビュー
- Visio 2024 プレビュー
となります。
-- 対象OS:
Windows
- Windows 11 (ARM ベースのデバイスの最小)
- Windows 10 LTSC 2021
- Windows 10 LTSC 2019
- Windows 10
- Windows Server 2022
Mac(macOS の 3 つの最新バージョン)* 2024/4 現時点でのものになります
- macOS Sonoma Ver.14.0
- macOS Ventura Ver.13.0
- macOS Monterey Ver.12.0
なおその他詳細については、
をご参照ください。
過去の Office 2021 までに提供されてきた機能に、Microsoft 365 Apps for enterprise で既に利用可能な新機能のサブセットを含んでリリースされる Office LTSC 2024。
「2024 年版 Microsoft Office LTSC のプレビューが近日公開されます」(Windows Blogs)でも触れられておりますが、今回提供がスタートしたものは、法人向けの、それもまだ プレビュー版 なわけですが、一般向けにも今年後半の提供が予定されており、Office 2024 の公開が着々と迫ってきているようです。
<参照>