前回 Microsoft Word のケースで、「文字数・行数を指定した通りに入力できるようにしたい...【Word】」という事例をご紹介しました。
ならば、日本語ワープロの老舗といっても過言ではない ジャストシステムの "一太郎" だと どんなもんなのか?確認してみました。
【デフォルトの設定のままで作成】
まずは、特に細かい設定などせずにデフォルトの設定のままで試してみました。(利用環境:Windows 11、一太郎2022 + ATOK)
一太郎の場合にはサンプルテキストを挿入できる機能はないため、Word の RAND 関数を利用して生成されたサンプルテキストをコピーし、貼り付けてみました。
左:ちょうど2行目。半角文字などが全くない行では、きちんと40字になってます
中央:半角の記号が入った行。記号を、"[" と "]" で1文字と計算すれば、40字と言うことになります
右:英字が入っています。全体では、44字となっていますが、英字 "SmartArt" のところを、2文字で1字とすれば、40字ということになります
フォントも、Word と同じ "游明朝" ではありますが行間が広がることもなく、行数もきちんと40行となっています。
ということで、一太郎の場合今回特に行数や文字数の設定もしませんでしたが、たまたま既定値だったということもあって何の設定もせずに、40字x40行 の設定が正常に完了という感じでした。
【"文書スタイル" という設定画面がポイント】
では改めてページの設定情報を確認しみましょう。Word でいうところの、"ページ設定" と言う項目は、一太郎 だと "文書スタイル" と言う項目になっています。
書式タブ>文書スタイル(あるいは、ファイル>文書スタイル>スタイル) とクリックすると、文書スタイルのダイアログボックスが表示されます。
デフォルトでは、"文字設定" のところで、"字数・行数を優先する" となっているんですね。また、体裁タブを開いてみると、Word でもおなじみの禁則処理などもありますが、"欧文体裁" なんてところには、英文字などの処理設定があります。半角英数文字が入った場合に見やすくする処理ができるようになっているわけですね。
デフォルトで、"字数・行数を優先する" となっているわけですから、ここで行数と文字数さえ設定すれば、きちんとその通りになってくれるのは利用者にとっては、非常にわかりやすい設定です。
【文字設定の種類】
さてそんな 一太郎 の文字設定のところですが、その設定の種類には様々なものが用意されています。
- 字数・行数を優先する
- 字数・行数を優先しない
- 標準の文字数を使う(Word互換)
- 文字数と行数を指定する(Word互換)
- 行数だけを指定する(Word互換)
最後の、"説明" をクリックすると、"一太郎2022ダイアログボックスヘルプ" と言う画面が表示され、そのダイアログボックス内の説明が表示されます。
デフォルトでは、"字数・行数を優先する" になっているので、極端な話、行数と文字数のみ設定すれば、あまり細かいことにとらわれずに指定したとおりの文書が作成できる... と言うわけですね。
今回改めて一太郎で確認してみてもう一つ再認識されたのが、"游明朝" と言う書体。Word だと、このフォントは行間が広がってしまうので、そうしたことを前提に考えていかないといけないわけですが、一太郎だと行間が広がってしまうなんてこともない。またフォントサイズを大きくしたからといって、Word のように行間が広がってしまうこともない。
やっぱり、日本語を扱うのであれば "一太郎" だよなぁ〜 と常々感じてはいるものの、"日本語" を扱うワープロソフトとして、その細部にわたる気遣いには、改めて感心させられるばかりです。
<参照>