さて、Part 1 「Word や Excel などのデータをもらったけど 手元のPCに、Microsoft Office がない! さてどうする? Part 1」では、Microsoft の正規製品での対応についてご紹介しましたが、Part 2 では後半のそれ以外のものについてご紹介していきます。
前回ご紹介した中では、
- 有償・無償の Web 版互換製品を活用する
- 有償・無償の互換製品を活用する
を取り上げました。今回はこうした製品についてみていきましょう。
【Web 版では定番 Google の製品】
Web 版ということでいうと真っ先に頭に浮かんでくるのは、Google の製品でしょう。
- Google Docs(Microsoft Word に該当する互換製品)
- Google Sheets(Microsoft Excel に該当する互換製品)
- Google Slides(Microsoft PowerPoint に該当する互換製品)
利用にあたっては、Google アカウントが必要になります。
こうしたアプリだけではなく他の Google の様々なアプリなどが利用できるプランとして、Google Workspace という有償のプランも用意されているわけですが、その中に含まれている製品でもあります。
無料の Google アカウントで使用した場合と、これらの製品の機能的な違いはないようです。またモバイル版のアプリもあるので、Android や iOS を搭載したモバイルデバイス向けであれば、インストールして利用することも可能です。PCでは、Web版のみになります。
"box" なんていうクラウドストーレッジも利用していますが、こちらでは、"Box for Office for web" やら "Box for Google Workspace" といった形で、利用できるようになっていますが、独自のものはないようです。
【インストールして利用できる無償の互換製品】
おそらく互換アプリというと巷ではものすごい数の製品があるんでしょうね。なので、無料で使えて、私も使ったことのある製品に限定してご紹介します。
- Apache OpenOffice
- LibreOffice
現在、"Apache Open Office" と呼ばれているものは、かつては、2011年に開発が終了した "OpenOffice.org" と呼ばれるプロジェクトの後継プロジェクトによる製品になります。そして "OpenOffice.org" から派生したプロジェクトの製品が "LibreOffice" でもあります。
これらのプロジェクトの歴史については「File:StarOffice major derivatives.svg」(WikiMediaCommons)をご参照ください。Star Office で始まったプロジェクトから、OpenOffice.orgが派生し、その後さらに様々なプロジェクトに変わっていく様子が確認できます。
-- 製品構成:
Apache OpenOffice の場合
- ワープロ: Writer
- 表計算: Calc
- プレゼンテーション: Impress
- ベクタードローツール: Draw
- データベース: Base
- 数式エディタ: Math
LibreOffice の場合
- ワープロ: Writer
- 表計算: Calc
- プレゼンテーション: Impress
- ベクタードローグラフィック: Draw
- データベース: Base
- 数式作成: Math
で構成されています。もともとがどちらも、 OpenOffice.org の後継ツールになるので、製品構成は変わりありません。
製品自体は無料でダウンロードして利用可能です。一応プロジェクトへの参加や、寄付などの募集はしております。
こうした OpenOffice 系のものには、他にも、mac向けのNeoOffice、StarOffice(NEC)といった形で派生しています。
【有償で販売されている互換製品】
正規の Microsoft Office 製品よりも安く提供されている互換製品もいくつかあります。ソースネクストから販売されている Thinkfree Ofifce Neo、WPS Office、Word Perfect など様々なものがあります。
"一太郎" で有名な JustSystem からも、Just Office という製品がかつては 一般向けにも販売されていました。現在は法人向けに提供されているのみとなっています。一般ユーザー向けに単体販売はされていませんが、 "一太郎2023 プラチナ" 版には、"Just Office 5 Personal" として同梱されています。
-- Just Office 5 Personal の製品構成:
- ワープロ:JUST Note 5
- 表計算:JUST Calc 5
- プレゼンテーション:JUST Focus 5
もとは、"一太郎2023" なわけですから、ワープロとしては、"一太郎 2023" が中心なわけですが、これに加えて、JUST PDF との連携を強化したこうした製品が同梱されています。
今回、2回にわたってご紹介した互換製品ですが、あくまでも互換製品は互換製品。なので、ファイルが開けてもレイアウトが崩れてしまう、ページ構成が変わってしまうなど、どうしても避けられないこともありますので、そのあたりは理解したうえで利用していく必要があります。
<参照>