日本の場合、メーカー製のPCだったりすると、ちょっとお高めだけど、プレインストール版の Microsoft Office が入っているケースが多かったりします。なので、あえて自分では別途購入することもなかった...そんな方も多いでしょう。もちろん Microsoft 365 のサブスクリプションを使っているよ?という方も多いと思います。
Microsoft Office のご利用にあたっては、
- PCと一緒にプレインストール版として入手する
- ダウンロード版、POSA版などで、Office 2021 を購入する
- ダウンロード版、POSA版などで、サブスクリプションを契約する
といった方法があります。
しかし 中古のPCを購入したり、知り合いやご両親などなど他の人から譲り受けたPCだったりすると、リカバリ後の PC だったりするわけで、Windows 10 や Windows 11 は動作していても、以前と異なって、プレインストール版の Office 製品は譲渡できなくなりましたので、Microsoft Office の 各アプリはインストールされていない... そんなケースもあるわけです。
さてそんな状況で、Word や、Excel、PowerPoint などの Office の各アプリで作成されたデータをもらってきたりした場合、印刷しないといけなくなった場合にはどうしたらいいのか?
今回はそんなケースについて考えてみました。
【どんな方法があるのか?】
一番簡単で、かつ確実なのは、やはり Amazon などの通販でダウンロード版を購入してしまってインストールすることではありますが、今回はこれはあえて除外しておきましょう。
ではどんな方法があるか?
- Office for the Web を利用する
- Office Mobile を活用する
- 有償・無償の Web 版互換製品を活用する
- 有償・無償の互換製品を活用する
まだあるのかもしれませんが、ざっと思いつくところを取り上げてみました。
一時だけデータを表示させて、印刷などにこぎつければ、あとはまたほとんど使う機会はない... そんなケースだと正規の Microsoft Office を購入するというのは、その費用を考えるとためらいがちです。もちろん、その後も継続的に使用されるという予定であれば、こうした機会に購入してしまうのも一つの選択肢ではあります。
【Microsoft アカウントさえあれば利用可能】
まずは、Microsoft の正規サービスとして展開されている
- Office for the Web を利用する
- Office Mobile を活用する
から。
1) Office for the web を利用する
"Office for the web" は、Web 版の Microsoft Office アプリになります。ここでは細かくは触れませんが、ご利用の Microsoft アカウントによっては、商用利用の可否が変わってきますのでご注意ください。
- Word for the web
- Excel for the web
- PowerPoint for the web
といった Web版の各アプリが、Microsoft Edge、Google Chrome、Safari などのブラウザを介して利用できるようになります。
インストールも必要ありませんし、また Microsoft アカウントでサインインするだけで利用できるものになります。
デスクトップ版に比べると利用できる機能に違いはありますが、Web版もどんどん進化してきていますので、利用できる機能もサービススタート当初に比べるとかなり増えてきました。
データは、すべて OneDrive に保存されます。ここで作成されたデータを印刷する場合、いったんPDFに書き出されたものを印刷する形になります。
Web版なので、当然ながらインターネット環境は必須です。
2) Office Mobile を活用する
もともとは、iPhone や、iPad、Android などを搭載したモバイルデバイス向けの製品でしたが、Windows 10 などでも利用が可能になっています。
ただしこれも Microsoft アカウントの種類によって商用利用の可否や利用できる範囲が変わってきます。またデスクトップ版に比べるとその機能は異なります。「利用できる機能/Office Mobile」に、それぞれ製品ごとに機能比較表へのリンクが貼られていますので、詳細はそちらをご確認ください。
無料の Micorosoft アカウントのみだったとしても、Windows 10 などに入れて、従来あったようなビューワーとして利用することは可能なので、データを表示して印刷する程度のことであればこれでも十分です。またこちらの場合インストールして利用するもので、インターネットにつながっていないオフライン状態でも利用は可能です。
【Windows 標準搭載アプリ "ワードパッド"】
Word で作成されたデータであれば、Windows の標準搭載アプリでもある "ワードパッド" も互換アプリとして忘れてはいけません。テキストデータを扱う "メモ帳" と、リッチテキストエディターとしての、"ワードパッド" は、Windows 10 でも、Windows 11 でも利用可能なアプリです。
Word 形式の DOCX 形式のデータを読み込むこともできれば、保存することも可能です。ただし、あくまでも Word 程の機能はないので、画像や表組などちょっと入り組んだレイアウトのファイルだったりすると、レイアウトが乱れたり、ページ構成が変わってしまったりすることは避けられません。比較的単純な文字データ中心の Word データであればそこそこ互換性を維持したまま開くことも可能です。
-- "非推奨の Windows 機能" に...:
実は、ちょっと前に、この "ワードパッド" が「Windows クライアントの非推奨の機能」の中で、"非推奨の Windows 機能" として追加されました。
"非推奨の Windows 機能" とは、"機能の開発が終了" した機能ということで、上記のサイトでも、「ワードパッドは更新されなくなり、今後の Windows リリースで削除される予定です。 .txt などのプレーン テキスト ドキュメントには、.doc や .rtf、Windows メモ帳などのリッチ テキスト ドキュメントに Microsoft Wordをお勧めします」と説明されています。
ただし、こう発表されたからと言って、今日 明日 の更新で削除されるという意味ではないので、すぐになくなってしまうというわけでもありませんが、ちょっと寂しい気もしますね。
今回は長くなりましたのでここまで。
この続きは、Part 2 としてご紹介させていただきます。
<参照>