最近は、ブログなどのCMSやらSNSなどを利用される方が多くなっているようなので、以前ほどホームページ作成ソフトを使っていたりする方は少ないのかもしれません。
しかし、以前からホームページビルダーなどのホームページ作成ソフトをご利用になってホームページを更新されていらっしゃる方もまだまだいらっしゃるかと思います。
そんな方が、いつも通りにホームページを編集して、いざサーバーに転送しようとするとエラーになって接続できなくなる... そんなケースについて取り上げてみました。
【ファイル転送プロトコル "FTP"】
ホームページ作成ソフトに限らず、Webページを作成し、このデータをウェブサーバーに転送するときに利用される機能が FTP(File Transfer Protocol) という機能になります。
昨今この FTP もよりセキュアな FTPS(File Transfer Protocol over SSL/TLS) も利用されるようになって、FTP と FTPS と両プロトコルに対応しているところも増えてきました。また一方で、FTPS に統一して、以前から利用されていた FTP の方を打ち切りにして使用停止にしてしまうところもあるようです。
-- プロバイダーなどからのお知らせにはご注意:
今回ご紹介する Biglobe は一つのいい例になります。Biglobe でホームページを運用されている方は、いま一度ご確認いただく必要がありますのでご注意ください。
現時点では、Biglobe のホームページサービスでは、FTP/FTPS の両方が利用できるようになっています。ただしホームページ開設ユーザー向けに届いたお知らせを拝見する機会がありましたが、そのお知らせによると、今後は、FTPS 通信に対応した FTP クライアントでないと利用できなくなるようです。
Biglobe の場合には、画像にもありますが、2023年1月16日より、FTPS に対応。今後はこの設定に変更するようにとの案内が出ています。また「FTPS通信に対応していないファイル転送ツールはご利用いただけません」とも出てます。
-- FTPS にするメリット:
FTPS(FTP over SSL)を利用する事で、暗号化によるFTP通信ができることで、その通信が暗号化され、アカウント・パスワードの盗聴を防ぐことができるようになります。
もちろんサービスを利用するユーザー側としては、その選択肢として FTP / FTPS の両方が利用できるようにしてくれるのがいいわけですが、サービスを提供する側もユーザーのことを考えてよりセキュアな FTPS のみに一本化してしまうといった判断をされるところも、今後は増えるのかもしれません。
SAKURA Internet やら、お名前.com といった専用のサービスを提供しているレンタルサーバーなどについては、もう 2010 年からそうした機能に対応していますし、SFTP といったプロトコルにも対応しているところもあります。そういう意味では、こうした個人向けのプロバイダーなどのサービスは、ちょっとその対応も遅いのかもしれませんね。
プロバイダーに限らず、ホームページを運用されている皆さんは、そうしたサービス提供側から送られてくるお知らせにはご注意ください。
【ホームページ作成ソフトのバージョンには注意】
さてそんな状況下で、FTPS に設定を変更せざるを得なくなった、あるいは今後セキュアな環境にするために、FTPS を利用してファイル転送するようにしよう... とした場合、はて、現在使用しているソフトはどうなのか? が問題になります。
ウェブサーバーにファイルを転送する方法としては、
- ホームページ作成ソフトのファイル転送機能を使用する
- FTPクライアントを利用する
の2通りがあるかと思います。
ホームページ作成ソフトにしても、FTPクライアントについても、アップデートされたら常に最新状態でご利用いただくのが望ましいところです。しかし、無料のアプリならともかくホームページ作成ソフトなど購入してご利用になっているアプリになると、ちょっと...と躊躇される方もいらっしゃるのかもしれませんね。
1) ホームページ作成ソフトのファイル転送機能を使用する:
ホームページ作成ソフトの場合も、意外と古いものを利用されているケースを時々見かけます。その場合、今回のようなFTPの機能がどこまで対応しているのか?については、しっかり把握しておく必要があります。
一例として、ホームページビルダーの例をご紹介します。
ホームページビルダについては、Justsystem のウェブページによれば、ホームページビルダー Ver.16 以降 でないと、FTPS には対応していないようです。つまりはそれ以前のホームページビルダーをご利用の場合には、ホームページビルダーを最新バージョンなどに買い替えるか?ファイル転送のみ別のソフトを利用する必要が出てきます。
2) FTPクライアントを利用する:
FTPクライアントの場合にも、いろいろあるので一概には言えませんが、多くの方が利用されている FFFTP や FileZilla などでフリーウェアとして利用できるものであれば、やはり常に最新バージョンに更新してご利用いただくのがよろしいかと思います。
今回は、FTPについて取り上げてみましたが、ファイル転送する仕組み一つとっても、旧来からある FTP だけではなく、FTPS、SFTP、さらには、SCP といったよりセキュアなファイル転送プロトコルが登場して、そうしたものにサーバー側も対応しつつあります。
サービスを利用する側も、ご利用のソフトがそうしたものに対応しているかどうか? については、時間が許せる限り、常に新しい情報を随時確認しておきたいですね。
<参照>