ある日突然、
「Microsoft アカウント アカウントが 2023/**/** に削除するように設定されました」 なんてメールが届くことがあります。内容を見ると、「アカウントが非アクティブだったので、アカウント ****@****.co.jp は 2023/**/** に閉じられるようにスケジュールされています。アカウントが閉じられると、Microsoft サービス規約に基づき削除されます。アカウントを引き続き使用する場合は、今から 2023/**/**までの間にサインインしてください。それまで、ファイル、データ、情報はすべてそのまま残っています」と。
ログインさせて、IDやPWを搾取しようとする似たような迷惑メールってかなりあったりしますよね。だからつい「なぁ〜んだ、またスパムメールかぁ...」なんて勘違いしそうなわけですが、送信者やリンク先のアドレスなどを確認して、Microsoft からのものであることが確認できた場合にはくれぐれもご注意ください。
こうしたメールが到着して何もしないで放置しておくと、さらにしばらくすると今度は、
「Microsoft アカウント アカウントが削除されました」といったメール届くことになります。これが届いた段階では、すでに時遅し。アカウントが削除されてしまったことになります。
今回は、Microsoft アカウントの利用と、その Microsoft アカウントを利用する上で注意したい点について確認してみました。
【過去に作成したアカウント】
多くの場合こうしたメールが届いたりするのは、過去に作成した Microsoft アカウントだったりするかと思います。なぁ〜んとなく取得した古い Microsoft アカウントとなると、記憶にもあまりなかったりします。
本当にもう使用していないのであれば、アカウントが削除されても問題はないわけですが、現在もまだ利用しているサービスがあった場合には、注意が必要です。
-- アカウントが削除されるとどうなるか?:
比較的身近な例を上げると、
- そのアカウントに Microsoft Office 製品が登録されている
→ アカウントに紐づいている Microsoft Office 製品は削除されます - OneDrive にデータを保存していたことがある
→ OneDrive 上のデータは削除されます
なので、「Microsoft アカウント アカウントが 2023/**/** に削除するように設定されました」というメールが届いたら、まずはサインインして、アカウントの使用状況を確認する必要があります。
-- パスワードがわからない?:
こういう過去のアカウントは、サインインするためのPWがわからなくなって、そのまま使わなくなって放置されているケースもあります。ある時、Microsoft アカウントが必要になって、以前作成したものでサインインしようとしたものの、PWがわからなかったので、結局新規に取得しなおして、そのわからなくなったアカウントはそのまま放置していた... ありがちなケースですね。
でも仮に現在ご利用の Office 製品が、そのアカウントに紐づいていたらアカウントが削除されてしまうと、ご使用の Office製品のライセンスがなくなって利用できなくなてしまいます。Office 2013 以降のコンシューマー向け製品は、初回インストール時に Microsoft アカウントとの紐づけが行われます。そして再インストールなどについては、すべての初回に紐づけされた Microsoft アカウントにサインインして行う必要があります。
注)プレインストール版の Office 2013 については、Microsoftアカウントとは紐づけされませんので、再インストールに当たっては、毎回付属のプロダクトキーを使用して行います。なお、Office 2013 までの製品はすでにサポートが終了しています。
【アカウントを保護する仕組み】
作成されてもしばらくの間利用された形跡のないアカウントは、アカウントが知らないうちに乗っ取られていたり、迷惑メールの発信元のアドレスとして利用されたりと、様々なトラブルの要因となります。これを回避するために、Microsoft アカウントに限らず、こうしたサービスでは、アカウントを利用する上での様々な利用規約が用意されています。
アカウントの取得時などには一応利用規約などは表示されますが、おそらく多くの方がスルーしていらっしゃるんじゃないか?と思います。もちろん几帳面にすべてに目を通して、理解した上で、規約にのっとってサービスの利用開始をするのが理想なんでしょうけど、サクッと中を確認する程度のことまではしても、詳細を一つ一つ細かくチェックする方は、私も含めさほど多くはないでしょうね。
その中ではちゃんと、利用にあたっての条件などが提示されています。また利用規約は変更されるたびにきちんとユーザーあてに登録されたアカウントまたは連絡先アカウントに案内があります。こうしたメールが届くと、あれ?と思ってはいてもスルーされている方も多いかと思いますが、サービスを提供する側としてはこうした利用規約の変更にあたっては、事前に告知する義務があるためユーザーに送られてるわけです。
【Microsoft アカウントについて】
-- Microsoft アカウントのサインインは、2年に一回必要:
「本サービスの使用及びサポート」のところに、「ii. アカウントの使用」という項目のところで、「アクティブな状態を維持するように Microsoft アカウントを使用しなければなりません」と前置きしたうえで、「Microsoft アカウントおよび関連付けられている本サービスをアクティブな状態に維持するには、少なくとも 2 年に 1 回はサインインしていただく必要があります」とあります。
サインインしないと、「この期間中にサインインしない場合、マイクロソフトはお客様の Microsoft アカウントを非アクティブとみなし、お客様に代わって停止します」とあります。
-- アカウントの停止について:
さてそうして放置されたアカウントはどうなるのか? そこが、「本サービスの使用及びサポート」のところに、「iv. アカウントの停止」という項目のところ。30日または60日の一時停止期間がありますが、これを過ぎると....
その "第 4 条 (a)(iv)(2) 項" に「Microsoft アカウントを使用して本サービスにアクセスする権利は直ちに終了します」とあります。そして、「マイクロソフトはお客様の Microsoft アカウントに関連付けられた本データまたはお客様のコンテンツを削除するか、その他の方法でこれらと、お客様およびお客様の Microsoft アカウントとの関連付けを解除します」
もちろん停止期間中にログインしなおせば、「一時停止期間中に再びログインすると、お客様の Microsoft アカウントは再度有効になります」とあるように、再度利用は可能になります。
【Office 製品も Microsoft アカウントがチェックされている】
最後に、Microsoft アカウント関連ということで、Office製品についても触れておきます。Microsoft 365 Personal や、 Microsoft 365 Family などのサブスクリプションの製品については、そのライセンスの状況が逐一チェックされています。
上記の「
Microsoft365 Apps のアクティブ化」にもあるように自動的に「
コンピューターが少なくとも 30 日に 1 回インターネットに接続できる限り、Microsoft 365 Appsは完全に機能したままです。 コンピューターが 30 日以上オフラインになった場合、次に接続できるようになるまで、Microsoft 365 Apps機能制限モードに切り替わります」とあるように、
30日に一度チェックされています。
基本的には、Office 2019 や Office 2021 といった買い切り版もアカウントのチェックは随時自動で行われているので、オフライン、すなわち、インターネット環境が利用できない条件下では利用できません。Windows 10 や Windows 11 を利用していると、通知の機能としてポップアップ表示されるメッセージで、「Microsoftアカウントの問題」なんて表示されることもありますが、まさにこうしたアカウントのサインイン状況が確認できていなかったりすると、こうしたポップアップメッセージが表示されたりするわけです。
** こうしたメッセージが表示されたり、アカウントのエラーが発生したときに、一時的にインターネットが利用でいる環境下でサインインすれば引き続きご利用は可能になりますが、オフラインで利用するとなると、定期的にこうした作業が必要になります。
こうした状態を放置しておくと、やはり Office 製品も利用できなくなってしまいます。Office 製品でオフライン環境下での利用は、法人向けに提供されているボリュームライセンス版の Microsoft Office LTSC のみになります。
今回、Microsoft アカウントの利用について改めて確認してみたわけですが、Microsoft から何か?メールが届いているぞ?といった場合にはくれぐれもご注意ください。そして適切な対処をお忘れなく...
【追加】
Microsoft とは異なりますが、たまたまYahooからこんなメールが届いていましたので、併せてご紹介します。
Yahooのサービスなんかも一緒ですね。Yahooに限ったことではなく、Google なども一緒。こうしてしばらくアクセスがないとまずはメールで連絡が来ますので、必要であれば、再度アクセスしてください。
<参考>