2022年09月03日

日本語入力が思うように機能してくれない

日本語入力のオン・オフの切り替えをしてみたり、Word などのアプリを起動してみたり....
いろいろ試すものの日本語入力がうまく機能しない。

そんなときふとタスクバーを見ると、別に無効にした覚えもないのに、本来「A」や「あ」と表示される IME のところに「×」マークが。そしてそこにマウスをポイントしてみると「IMEが無効です」なんて表示されてたりすることがあります。

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IME 関連のトラブルはよくあることですが、最近で多いのは更新プログラムによる影響。

例:6/28 に配信された KB5014666。これ により、「入力インジケーターと言語バーが通知領域に表示されない可能性がある」というトラブル。こちらは、8/9にリリースされた KB5016616 にて解決となっています。

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他にも、やはりこちらもすでに解決済みですが「KB4564002」の例。そしてまたつい先日 8/26 にCリリースとしてプレビュー配信された 「KB5016688」 では、入力モードが自動的に切り替わらない場合があるケースも確認されているようです。

今回はこうした更新プログラムによる影響の場合も含めて、一般的な対処法、確認すべて点について取り上げてみました。更新プログラムが影響している場合には、最終的には修正プログラムの提供を待たないといけないわけですが、それを回避する方法は、Microsoft Support の Web サイトでも紹介されていたりします。


【基本的な対処法と回避策】

その代表的なものが、「以前のバージョンのIME」に戻すという方法になります。先日提供された 「KB5016688」 のケースも、入力モードが自動的に切り替わらないという不具合があるようですが、この方法で一時的に回避が可能なようです。

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  1. スタート>設定>時刻と言語>言語 と開きます。
  2. 言語のところに表示されている日本語をクリックして、「オプション」をクリックします。
  3. 言語のオプションのところから、「キーボード」のところにある「Microsoft IME」をクリックし、さらに「オプション」をクリックします。
  4. さらに「全般」をクリックし、画面を下部にスクロールすると「互換性」という項目があります。

【見落としがちなサービスの設定】

さてもう一つ今回ご紹介したいポイントがあります。それが、「Touch Keyboard and Handwrinting Panel Service」が無効になっていないか?というポイントです。

Touch Keyboard and Handwrinting Panel Service」というサービスは、タッチキーボードや手書き入力パネルの管理をつかさどっているサービス。通常バックグラウンドで自動的に起動して動いているものです。

タッチパネルなんて使わないし、手書き入力パネルなんて使う気もないから、このサービスを無効にしてしまおう...とか、PCの起動を早くするためにPCの様々なサービスを調整したりするアプリが入っていたりすると、これらがこうしたサービスを無効にしてしまうケースがあります。

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しかし、実は 2020年10月19日付の Windows Blogs の中で「そのサービスを止めないで!〜タッチ キーボードを無効化する正しい方法〜」を取り上げていますが、MS-IME の動作にも影響を及ぼすこのサービス。

このブログの中でも「Windows 10 ではそのサービスの役割が広がり、日本語入力をはじめとして、クリップボードの履歴、絵文字パネル、音声入力等の様々な入力機能にも使われるようになりました。このサービスが無効化されているとそれらの機能が正しく動作できません」とあるようにその役割は、広がっていて、単にタッチキーボードや手書き入力パネルの管理だけにとどまっていません。

これは、Windows 11 でも同様です。

今回たまたま確認した PC では、やはりこのサービスが「無効」になっているため、Windows 11 の PC で、IMEが有効にならず日本語入力ができない...そんな症状が発生していました。

もちろんこのサービスを「有効」にしたことで症状は改善。普通に文字入力ができるようになったわけです。


<参照>




Surface Go 3 が新登場!


デル株式会社

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Office データの VBA はブロックされるの? されないの? Part 1

今年の2月。インターネットを介してダウンロードされた VBA マクロを含む Office の各データにおいて、これらを開く際、VBA マクロの機能をデフォルトでブロックすると TechCommunity の Microsoft 365 Blog の中で発表されました。

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現在上記のブログの中では、その後の変更内容などもあって、これがその後どう変わってきているかについても、ご覧いただければお分かりいただけると思います。
さてこれが発表された当初、「We’re introducing a default change for five Office apps that run macros.」と始まり、「VBA macros obtained from the internet will now be blocked by default.」(「インターネットから取得したVBAマクロは、デフォルトでブロックされるようになりました」)とはじまっていました。

これにより、既定でブロックされることがスタートしました。まずは、Part 1 ではその経緯を振り返ってみます。


【VBA マクロをブロックしないといけない背景】

ではその背景をブログからかいつまんでご紹介しましょう。

-- セキュリティの問題:

そもそも VBA マクロといった機能は、非常に便利な反面悪用されるケースもあり、セキュリティ面での問題もありました。ソーシャルエンジニアリングによってユーザーを騙して悪意のあるコードを実行させる... 何てこともできてしまうからです。

マルウェアを配布するなどといったサイバー攻撃にも悪用されてしまうケースも多かったわけです。"Emotet" の被害が拡大したことは記憶に新しいこと。もちろん現在もまだまだ被害がなくなっているわけではありません。世界中に猛威を振るっている "Emotet" はその典型かもしれませんね。

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こうした問題を踏まえてブログの中でも、「"We will continue to adjust our user experience for macros, as we’ve done here, to make it more difficult to trick users into running malicious code via social engineering while maintaining a path for legitimate macros to be enabled where appropriate via Trusted Publishers and/or Trusted Locations.”」と謳っているように、正当なマクロを有効にする道を維持するために、調整し続けていく必要がありました。


-- その対象は?:

ブログによれば、「Windowsを実行しているデバイス上のOfficeにのみ」とあり、次のアプリケーションにのみ影響するとあります。
  • Access
  • Excel
  • PowerPoint
  • Visio
  • Word
とりあえず Mac は?と思いましたが、こちらは対象外でした。

またこの変更は、2022年4月上旬の Current Channel (Preview) を皮切りに、Ver.2203 で展開される予定となっていました。その後、Current Channel、Monthly Enterprise Channel、Semi-Annual Enterprise Channel といった他のアップデートチャネルでも、この変更が順次適用される予定でした。

さらに今後、Office LTSC、Office 2021、Office 2019、Office 2016、Office 2013にも本変更を行う予定とあります。

こうしてスタートしたデフォルトブロックの設定。その後これが、一転、デフォルトではブロックしない...そんな形に変わっていくわけです。

Part 2 では、その後の経緯、およびその影響についてご紹介いたします。


<参照>





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