ローカルアカウントで運用のPCで、いざ Microsoftアカウントに切り替えようとすると 「〜は既に存在します」というダイアログが表示され「このデバイスの他のユーザーがこのMicrosoftアカウントを使用しているため、ここに追加することはできません」となって切り替えができないことがあります。
実はこの事象、今回検証したところでは、Windows 10 の ライセンス認証で、デジタルラインセンスを Microsoft アカウントに紐づけしようと、「Microsoftアカウントを追加」として、アカウントを追加した際にも発生します。
「このデバイスの他のユーザーがこのMicrosoftアカウントを使用しているため、ここに追加することはできません」で調べてみると、ローカルポリシーの変更やら、レジストリの変更などの対処法が紹介されているわけですが、今回私のPCで発生しているものとはちょっと違うようでこれらの方法では改善しませんでした。
その後自分のPCで確認したところ、以下のケースで発生していたことを確認しました。
1) Microsoftアカウントでユーザーアカウントを作成。その後、ローカルアカウントに変更している
2) 同様のアカウントのMicrosoftアカウントに紐づいている Microsoft 365 Personal などの Office 製品を導入している
つまりは、同じMicrosoftアカウントと紐づいていた Microsoft 365 Personal のライセンス情報が残ったままだったのでこうしたメッセージが出ていたわけですね。
【今回試した対処法】
さて対処法ですが、これがすべてのケースで該当するとも言えないので、極めて限定的かもしれませんが、あくまでも今回の私のPCで発生していたケースと同様の場合の対処法になります。
--「他のアプリで使われるアカウント」に登録されているアカウントの削除:
Microsoft 365 Personal が導入されていると、
スタート>設定>アカウント>メールとアカウント
と開くと、「他のアプリで使われるアカウント」のところに、Microsoftアカウントが追加されます。ここから上記の画像にもあるようにいったんアカウントを削除します。
** 削除の際に、「このアカウントを削除しますか?... 」というダイアログが表示されますが、今回自分のPCの場合には、組織によって管理されているデバイスではないため、「はい」で進みましたが、この部分については、ご利用環境によってはご注意ください。特にどこの組織にも属していない一般ユーザーのPCであれば、この部分は「はい」でも問題はないかと思います。
こうしたのち、Microsoft Office のいずれかの製品を開いてみると、
ユーザーアカウント情報でエラーが発生し、修復を求められるようになります。
「アカウント情報の修正」をクリックして修正します。「このデバイスではどこでもこのアカウントを使用する」というダイアログが表示されますので、「次へ」をクリックして修正を完了させます。
--Microsoft アカウントのサインイン状況を確認:
そして改めて、ユーザーアカウントのユーザー情報を確認してみます。
上記のように、Microsoftアカウントでサインインされた状態になっているのが確認できると思います。また Windows 10 のライセンス認証の Microsoft アカウントとの紐づけも完了していることが確認できます。
この段階で、Microsoft アカウントのデバイスのところを見るとちゃんとこのデバイスが登録されておりました。そして実はこの段階で、Windows 10 のデジタル認証も、Microsoftアカウントとの紐づけが完了して、Microsoft アカウントのWebサイトのデバイスのところに、今回のPCの情報が追加されていることを確認いたしました。
--ローカルアカウントに戻したい:
今回のトラブルの始まりは、一度 Microsoft アカウントでサインインしたものを、ローカルアカウントに切り替えたことが問題だったわけですが、それを踏まえてもあえてもう一度ローカルアカウントに戻すのであれば、以下の画像にもありますが、まずは一度 Microsoftアカウントとの紐づけを、本人確認も完了させて終了させておかないといけません。
「お使いのデバイス間でパスワードを同期するために本人確認をしてください」のところの、「確認する」をクリックします。
「本人確認のお願い」のダイアログが表示されたら、メールアドレスや、Microsoft Authenticator アプリなど表示された確認方法のいずれかを選択して、セキュリティコードを入手して完了させてください。
これが済まないと、アカウントの解除もできません。
でもここで、「すべての Microsoft アプリへのログインを自動的に停止」をクリックすると、ローカルアカウントに戻りますが、今回のようにアカウント情報が一部残るため? 再度Microsoftアカウントにサインインしようとするときに、「このデバイスの他のユーザーがこのMicrosoftアカウントを使用しているため、ここに追加することはできません」となってしまうようです。
通常 Microsoftアカウントからローカルアカウントへの切り替えは、設定>アカウント>ユーザー情報 と開くと「ローカル アカウントでのサインインに切り替える」というリンクがあるはずです。ただし「すべての Microsoft アプリへのログインを自動的に停止」と表示されている場合には注意してください。
富士通のサイトによれば、「Microsoft アカウントの情報がWindowsに記憶されている状態」の際にはこうした表示になるようです。つまりは今回の私のPCの事象のようになるわけで、一部 Microsoft アカウントの情報が残っていると、こうなるようですね。
そしてこうなった場合には、今回のように残っている情報をいったん削除しないと変更もできないようです。先日ご紹介した Windows 10 のデジタル認証について調べてたら、たまたま遭遇したトラブルですがいい勉強になりました....
<参照>