スクリーンショットの機能については、Windows 版でも、Mac 版でも同様にご利用いただける機能になりますが、Mac 版でこのスクリーンショットの機能を利用して画面をキャプチャーしても思った通りにキャプチャーできないケースがあります。
今回はこんなトラブルについてご紹介いたします。
【macOS 10.15 Catalina 以降】
今回のような制限がかかるのは、 macOS 10.15 Catalina 以降になります。以前にもご紹介いたしましたが、当然、Microsoft 365 がサポートしているのは、先日、macOS 12.0 Monterey の登場で、
- macOS 10.15 Catalina
- macOS 11.0 Big Sure
- macOS 12.0 Monterey
の最新版を含む3つのOSまで。それ以前の、OSはすでにサポート対象外になっています。
上記の通りです。
この macOS 10.15 Catalina からは、これ以外にも大きな変化がありました。 macOS 10.14 Mojave までであれば、32ビットアプリケーションが動作していたわけですが、この macOS 10.15 Catalina からは、64ビットアプリケーションしか動作しないような仕様に変更されました。当然、Mojave から、Catalina にアップグレードすると、容赦なく、32ビットアプリは切り捨てられてしまいます。
-- "セキュリティトプライバシー" の設定もさらに厳しくなった:
そして、今回の Word の "スクリーンショット" の機能に影響が出てくる部分が、"セキュリティとプライバシー" の機能の部分にもなります。これがこれまでよりもさらに厳しくなったため、Microsoft Word に限ったことではなく、遠隔操作を行うようなソフトや、Adobeの製品、Zoom、Microsoft Teams などの画面共有をするようなオンラインミーティングアプリなどでも影響がでてきます。
【対策】
では具体的に、Word のスクリーンショットを起動するとどうなるのか?確認してみましょう。
1) Word を起動して、さらに Safari などのブラウザで、Google Map を起動します
2) Word の画面で、挿入>スクリーンショット>画面の領域 とクリックします
3) 自動的にWordの画面はいったん最小化され、背後に残った Safari の画面が表示されますので、ドラッグして範囲してします
4) 完了後、Wordに張り付いた画像を確認すると、ご覧の様に地図ではなく、背景の画像の一部がキャプチャーされます
これは、今回ご紹介した画面収録権限を、Word に与えられていないから発生する症状です。
-- 回避策:
さて回避策になります。回避策というよりも、画面収録を Word に許可してあげる必要があります。
1) アップルマーク>システム環境設定>セキュリティとプライバシー と開きます
2) システム環境設定の画面左下のカギのマークをクリックして、一旦ロックを解除します。パスワードの入力を求められますので、Macの起動時に入力しているパスワードを入力します。パスワードを設定していない場合には、空のままで、Returnキーを押せばロックが解除されます
3) 左ペインの "画面収録" をクリックし、右ペインの "プライバシー" をクリックします
4) Word などいくつかアプリが表示されていると思いますが、今回は Word にチェックを入れてあげます
5) 再び鍵のマークをクリックしてロックして完了します
こうして Word for Mac に "画面収録" の権限を付与してあげれば、正しくスクリーンショットが機能するようになります。
<参照>