新規に取得された Microsoft アカウント、あるいは これまで利用されていた Microsoft アカウントについて、様々な事情で、変更する必要が出てくるケースがあります。
例えば....
- 新規取得時に作成したメールアドレスが気に入らない
- 引っ越しのためプロバイダーが変わってしまう
- スパムメールが増えてきたのでメールアドレスを変更したい
などなど、その理由は様々あることでしょう。
ということで、Part 2 では、この Microsoft アカウントで使用しているメールアドレスの変更方法と、さらに変更の際に忘れてはいけない注意点などについてもご紹介いたします。
【エイリアスの追加とプライマリエイリアスの変更】
通常新規に Microsoft アカウントを取得した場合、サインインする際のメールアドレスはその時に取得されたメールアドレスであったり、登録したメールアドレスになります。電話番号で登録された場合には、登録に使用した電話番号になります。
通常はそうしたものが、サインインの際に使用される "プライマリ エイリアス" となります。
"Outlook.com でメール エイリアスを追加または削除する" の中でも紹介されていますが、ここにエイリアスとしてメールアドレスを複数登録することも可能です。その場合、どのメールアドレスからでも同じサービスにサインインできるようになります。
-- 登録情報を確認する:
現在の情報を確認するには以下の手順でアクセスしていきます。
1) Microsoftアカウントホームにアクセスして、サインインします
2) 画面上部のメニューから、"あなたの情報" をクリックして、"口座情報" のところにある "アカウント情報の編集" をクリックします
こうすると "Microsoft にサインインする方法の管理" という画面になります。
-- プライマリエイリアスの変更:
Microsoftアカウントに登録されたメールアドレスを変更する手続きは、この "プライマリエイリアスの変更" という作業になります。
新規にメールアドレスを登録・追加し、追加したものをプライマリエイリアスに変更。その後、必要に応じて初回に設定したメールアドレスを、エイリアスから削除するという流れになります。もちろん、変更する あるいは、エイリアスを追加するだけで削除する必要がない場合には、残しておいても問題はありません。
"Microsoft にサインインする方法の管理" の画面より、"メールの追加" をクリックして、再度現在ご使用のMicrosoftアカウントのパスワードを入力してサインインすると、"エイリアスの追加" 画面になります。
-- エイリアスを追加する場合:
エイリアスを追加するには、
- 新しいメール アドレスを作成してエイリアスとして追加する
- 既に取得済みのメール アドレスを Microsoft アカウントのエイリアスとして追加する
のいずれかになります。
1) 新しいメール アドレスを作成してエイリアスとして追加する
〜@outlook.jp などのメールアカウントを新規に取得しなおします。あくまでも新規に追加できるだけで、すでに別途取得されている 〜@outlook.jp などのメールアカウントは追加できません。
複数の 〜@outlook.jp などの Microsoft アカウントとして発行されたメールアドレスを1つにまとめたい... そういうケースもあるかと思いますがこれはできません。過去も現在も、これはできないようになっています。
以前から Skype で使用しているアカウントと、新たに取得したMicrosoftアカウントを1つにまとめたいというようなケースもあるかもしれませんが、これもできないようになっています。
2) 既に取得済みのメール アドレスを Microsoft アカウントのエイリアスとして追加する
この場合、すでにお持ちのメールアドレスを追加することになります。過去にMicrosoft アカウントの取得に使用したことのないものでないと利用できません。さらに注意にもありますが、携帯のメールアドレスも利用できません。
企業で発行されているメールアドレスでは、使用できないこともあります。"#AzureAD と Microsoft アカウントの重複問題に対する取り組み" の中でも説明されていますが、企業などで Azure AD を利用しているような場合、企業のドメイン名が Azure AD で構成済みになるため、Microsoftアカウントとしては登録できません。
"Microsoft アカウントのメール アドレスまたは電話番号を変更する" にも説明がありますが、最大10のメールアドレスまたは電話番号を追加できるようになっています。
【連絡先メールアドレスの変更も忘れずに!】
さてプライマリエイリアスを変更するところまでは、無事終わったとしましょう。
しかしプロバイダーが変わるなど、古いメールアドレスなどが使えなくなってしまう場合には、単純にプライマリエイリアスを変更して、エイリアスのところからこれまでのアドレスを削除すれば、これで完了というわけにもいきません。
-- 連絡先メールアドレスの変更:
もう一つ確認しておく必要があるのが、この "連絡先メールアドレスの変更" です。別のメールアドレスが登録されていればいいのですが、通常は従来のプライマリメールアドレスのままのことの方が多いです。ここは自動では変更されません。
[変更手順]
- Microsoftアカウントにサインインします
- セキュリティ > 高度なセキュリティオプション(はじめに) > サインインまたは確認の新しい方法を追加
として、連絡先メールアドレスを追加して、古いものは削除しておく必要があります - "確認またはサインインのための追加の方法の選択" というダイアログが表示されますので "コードをメールで送信する" をクリックして登録の画面に進みます
- 登録が済んだら、古い方のメールアドレスは削除します
これを忘れてしまうと、本人確認のコードが送られてくるメールアドレスが古いもののままなので、メールアドレスが利用できなくなってしまってからだと "本人確認コード" が受け取れなくなってしまいますので、注意しましょう。
【Microsoftアカウントの乗っ取りにはご注意を!】
昨今、この連絡先メールアドレスがハッキングされて書き換えられてしまうというケースが多数確認されています。ここ数年、Microsoft コミュニティを覗いていても、こうした乗っ取りの被害にあわれているであろうケースが複数確認することができます。
たとえばアカウントが乗っ取られてしまい、本人確認コードの連絡先メールアドレスが書き換えられたりすると、自分のアカウントなのに自分でもパスワード変更などができなってしまいます。これに加えて、"パスワードを忘れてしまった" とか "ハッキングされてパスワードが変更されてしまった" などとなってしまうと、パスワードの再設定すらできないので最悪です。
先ほどご紹介した "高度なセキュリティオプション" のところでは、さらにこのアカウントを管理する上での、セキュリティ強化の方法が紹介されています。
アカウントの乗っ取りなどの被害にあわないようにするためにも、
- わかりずらいパスワードを設定する
- 2段階認証を使用する
- Microsoft Authenticator アプリを使用する
- パスワードレスアカウントを設定する
など普段から、Microsoft アカウントの管理には十分に注意を払ってください。
自分のアカウントですから、他人ではなくあくまでもご自分でしっかり管理していく必要があります。
<参照>