Windows ではすっかりおなじみになった "UDデジタル教科書体"。Office 製品はもとより、昨今の Windows 10 上であれば Office 以外のアプリでも、ご利用いただけるようになっています。
そんな "UDデジタル教科書体" が Mac では利用できないのか? 確認してみました。
【Windows 10 Ver.1709 から採用されたフォント】
Windows 10 では、2017年10月17日から提供が開始された Fall Creators Update (Ver.1709) から採用されたフォントになります。もう4年前になるんですね...
フォントメーカーの "モリサワ" さんの Web をご覧いただくととお分かりいただけますが、"UDデジタル教科書体" と言っても様々フォントがあり、このうち Windows 10 で採用されたのは、
の2種類になります。
これに、等幅(英数半角)、P付き(英数プロポーショナル)、K付き(英数かなプロポーショナル)といった仕様のものが用意されています。
当然ながら、Windows 10 上で動作する、Word や、Excel、PowerPoint といった Office の各アプリケーションではご利用いただけます。これらのフォントは、Office に付属するフォントではないため、Microsoft 365 Personal のようなサブスクリプションをご利用ではなくても、Office 2019 といったアプリでもご利用は可能です。
【Mac では使用できるのか?】
Windows 10 に付属するフォントなわけですから、このフォント自体は、Mac では搭載されておりません。標準搭載フォントではないので、通常であれば、モリサワさんが提供している "MORISAWA PASSPORT" を契約するなどして利用する必要があります。
ただし... Microsoft 365 のサブスクライバー向けには、クラウドフォントという形で、Word、Excel、PowerPoint といった Office の各製品では利用が可能です。
-- Microsoft Typography documentation:
Microsoft Typography ドキュメンテーションでは、Microsoft の製品に搭載されているフォントに関する様々な情報が提供されています。
上記は、Windows 10 向けに提供されているフォントリストのページです。"Japanese Supplemental Fonts" のところで、今回取り上げた "UDデジタル教科書体" があります。
こちらのサイトの "Products that supply this font" のところで、"This typeface is also available within Office applications. For more information visit this page." と、リンクが続いており、"
Office のクラウドフォント" のページへと移動していきます。
上記の画像にもあるように、"アプリケーションによるクラウド フォントの可用性" のところをみると、ちゃんと Mac でも Word や Excel、PowerPoint、Outlook で使用できることが案内されております。
** "Publisher" は、Mac 向けには製品がありません
但し、この Office 向けクラウドフォントを使用できるようになるには条件があります。
-- 条件:
- Microsoft 365サブスクライバーであること
- Officeのバージョンがビルド 16.17 (180909) 以降であること
つまり、Mac 向けに提供されている Microsoft Home & Business 2019 などの統合パッケージや、Word、PowerPoint などの単体製品をご利用の方は利用いただけません。
こうしたあたりは、Microsoft 365 のサブスクリプションユーザー向けの特典ということになるわけですね。
【"UDフォント" について】
最後にちょっと、モリサワさんが提供している "UDフォント" についても触れておきます。実は、先ほどのフォントリストの中で "UD" と名の付くものには、他にも、"BIZ UDゴシック" や "BIZ UD明朝" といった書体もあったりします。
これらの書体は、2018年11月3日にリリースされた Windows 10 October 2018 Update (ビルド1809) より採用されたフォントになります。UDデジタル教科書体とちょっと異なり、Office 向けに最適化された UDフォントです。
-- UDフォントとは?:
ここまで何度も出てきていながら今さらですが、"UD" について簡単にご説明しておきます。"UD" とは、"Universal Design"(ユニバーサルデザイン)の略で、ウィキペディアでもその歴史などに触れられておりますが、要するに、見やすく、読みやすい、そして読み間違いをしないといったコンセプトに基づいたフォントになります。
以前にも以下のようにご紹介させていただきました。
-- Mac ユーザーも入手可能:
こちらの書体については、MORISAWA BIZ + に登録することで、どなたでもご利用いただけるように無償で提供されています。Mac 向けにも用意されているので、使ってみたい方は登録の上ダウンロードしてみてください。
<参照>
posted by クリック at 10:00| 東京 🌁|
Comment(0)
|
その他Office製品
|
|