2020年02月17日

ターミナルを利用して Microsoft AutoUpdate を実行する

先日、Microsoft AutoUpdate が動作しなくなって、Mac 版の Office が Update できなくなった件については、こちらでもご紹介した通りです。


さてその際、結果的にはダウンロードした直後には起動できていたため、そのまま Office を Update して、Update 完了後には、また通常通り Word、 Excel、PowerPoint などのアプリのヘルプから "更新プログラムのチェック" をクリックすることで Update が可能に戻りました。


またその際に確認したUSの Microsoft Community の中で、ターミナルを利用した Microsoft AutoUpdate の起動について紹介されておりました。

今回はこのターミナルを利用した Microsoft AutoUpdate の活用についてご紹介させて頂きます。


【Microsoft AutoUpdate を起動する方法】

Microsoft AutoUpdate を起動して、Microsoft Office などの Microsoft 製品 を Update するには、通常、Microsoft Office 製品をご利用であれば、

1) Microsoft の各製品を起動して、ヘルプ>更新プログラムのチェック として起動する
2) ライブラリ>ApplicationSupport>Microsoft>MAU2.0 と開いて直接起動する
3) コマンドラインを利用して起動する

といった方法があります。

1) が一般的な Update 方法になりますが、 2) については、このブログでも何度か?ご紹介していますが、すでにご存じの方も多いかも知れません。こうした GUI を利用した方法はある意味では一般的な方法でもあります。


【ターミナルを利用して Microsoft AutoUpdateを利用する】

さてこうした2つの GUI を利用した方法に加えて今回ご紹介するのが 3) のコマンドラインを利用する方法になります。

Microsoft AutoUpdate にはもともとこのコマンドラインを利用した方法は搭載されておりませんでしたが、Microsoft AutoUpdate Ver.3.18以降にはこのコマンドラインを利用した方法が搭載される様になりました。

-- ターミナルを起動して Microsoft AutoUpdate を実行する:

1) 移動>ユーティリティ と開いて、ターミナル をダブルクリックして起動します

20200217-1-1.png

2) 以下のコマンドを入力しMAU2.0の実行ファイルの保存されているディレクトリに移動します

20200217-1-2.png

cd /Library/Application\ Support/Microsoft/MAU2.0/Microsoft\ AutoUpdate.app/Contents/MacOS

* 上記のコマンドをコピーして、貼り付けることでもご利用いただけます

3) 続いてコマンドを入力すれば実行される訳ですが、例えば、

./msupdate --help

と入力すれば、ヘルプが表示されコマンドラインのスイッチが確認できます

20200217-1-3.png

-- 更新プログラムを確認する:

1) ターミナルを起動し、ディレクトリに移動します

cd /Library/Application\ Support/Microsoft/MAU2.0/Microsoft\ AutoUpdate.app/Contents/MacOS

20200217-2-1.png


2) 次に以下のコマンドを実行します。このオプションの実行により更新プログラムのチェックが開始され、ある場合には、一覧を表示します

./msupdate --list

20200217-2-2.png

3) 今回は更新プログラムがないため、"no updates available" という結果で終了しています

20200217-2-3.png

なおターミナルを起動して、Microsoft AutoUpdate を実行しようすると、以下の様なダイアログが表示されることがありますので、表示された場合には、OKをクリックして許可してあげてください。

20200217-2-4.png

またUpdateが見つかった場合には、

./msupdate --install

として、更新プログラムのインストールを開始します。


【コマンドラインスイッチ】

Microsoft AutoUpdate のコマンドラインスイッチには以下の方なものがあります。詳細は、./msupdate --help  でも確認できます。

usage: msupdate <command> [<args> ...] <modifier>

Commands:
-h | --help Show usage information
-c | --config Display current AutoUpdate configuration
-l | --list List available updates for installed Microsoft applications
-i | --install Download and install available updates

Modifiers:
-a | --apps <app> Install specific application updates
-v | --version <app> Only update to a specific version
-w | --wait <secs> Number of seconds to wait for action to complete before returning the current state of the install command
-f | --format Format output results in the specified format
p | plist Property list format


今回ご紹介した、ターミナルを利用した Microsoft AutoUpdate の実行。"Msupdate を使用して、Mac 用の Microsoft アプリケーションを更新する" にもありますが、"主に IT 管理者向けに設計されているため、更新プログラムが適用されるタイミングをより正確に制御できます" とある様に、普段はあまり馴染みのないものですが、こんな方法でも Update ができることは、把握しておくと、いざというときには便利かと思います。


<参照>




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posted by クリック at 15:29| 東京 ☁| Comment(0) | MAC版Office | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする